2016/10/31

魚の駅 とれたて館

旅行の大きな楽しみの一つが食事。豪華なメニューやグルメである必要はない。その土地特有の食材や伝統的な郷土料理に出会うのが楽しい。

今回の黒部峡谷への旅で一番印象に残ったのが、帰路に立ち寄った黒部漁港「魚の駅生地(いくじ)とれたて館」で食べた昼食。

好みの魚介類を買いその場で調理(と言っても刺身にするか、貝の蓋を開けてもらうだけの"調理"だが)してもらってイートイン風に市場の片隅の簡素なテーブルで食べる。もともと生(なま)魚好きなせいもあるが、新鮮な魚介類の味には大満足だし、プラスチックのトレイや発泡スチロールの容器に無雑作に入れられて出てくるのも素朴で気に入った。

生魚と一緒にご飯も食べたければ近くのコンビニでおにぎりでも買って持ち込むことも可能だ。きちんとレストランのテーブルに座ってプロの料理人の鮮魚料理を食べたい、という向きにはすぐ隣に「魚の駅生地 できたて館」もある。バスツアーの団体客の皆さんはこの"できたて館"を利用していた。

2016/10/28

黒部峡谷での紅葉狩り

2泊3日で黒部峡谷へ紅葉狩りに。
大地の隆起と急流の侵食で2500万年〜3000万年もの長い歳月をかけて作られたと言われる黒部峡谷のV字谷、想像していた以上に圧倒される景観だった。

そして、それ以上に圧倒されたのが事に当たった人々の"大きさ"。

人を拒み続けてきた峡谷を水力発電に利用しようという骨太の構想。

その構想を実現するために、切り立った岩盤にへばりつくようにトロッコ電車を走らせる執念。

最近 "レガシー"という言葉をよく耳にするが、これこそがレガシーと感銘した。


宿泊した名剣温泉、断崖にへばりつくように建てられた温泉宿の単純硫黄泉の掛け流しの湯はまさに山奥の秘湯。

2016/10/15

清里ラインでビーハンティング


今日のポストはトラックやトラクターが行き交う佐久甲州街道の歩道、標高1000mの地点。

道路脇のセンダングサにニホンとセイヨウの両方が混在しているが、捕獲して餌付けするのはもちろんニホンミツバチだけにした。

そして、給餌器に集まってきたのはニホンミツバチ。不在時間の計測も比較的うまくいき、今日の結論は下地図のとおり。しかし、問題はここから。巣を目視で探すためにはもう一段も二段も対象地域を絞り込む必要があるが第二、第三のフィーディンブポイントをどこにするかが難しい。Google地図で給餌器を設置できそうな場所を探してみると、①か②(青色)が候補地だが現場を見てみないと判断がつかない。明日、引き続いて追っかけてみるつもり。



2016/10/10

秋のビーライニング花_センダングサ


この秋はミツバチの姿を求めて随分と車を走らせ、野山を歩き回った。環境保護派の皆さんからはひんしゅくを買いそうだが、最近はセンダングサやセイタカアワダチソウの姿が目に入ると嬉しくなる。今のシーズン、八ヶ岳南麓でミツバチを呼び集めているのはこの二つの外来野草。特にセンダングサはニホンミツバチが一番のお好みのようだ。


最近ハマっているビーハンティング(=ビーライニング)では、まず最初にミツバチが集まっている花を見つけることから始まる。それらの花は、9月初旬には標高1000m付近の高地に咲いていたアキノキリンソウやイヌゴマだった。(右上2枚の写真は9月6日、標高1400mの地点で撮影したもの)

朝晩の冷え込を感じるようになってきたこのごろでは、それがセンダングサやセイタカアワダチソウに変わってきた。特にニホンミツバチはセイタカアワダチソウよりもセンダングサに集まっていることが多い。

花が地味なセンダングサはセイタカアワダチソウほど目立たないが、八ヶ岳南麓ではセイタカアワダチソウ以上に繁殖しているのではと感じる。種子(タネ)が車のタイヤに付いて運ばれるせいか車の往来の激しい幹線道路の道路沿いを目を凝らして見ると大小の群落が次々と目に入ってくる。今の時期、車を止めてそんな群落をのぞき込むとかなりの確率でニホンミツバチの姿を見つけることができる。

そして、八ヶ岳南麓には思いのほか多くのニホンミツバチが飛び交っていることを知った。見かける場所が、集落や農家から遠く離れた山中なので、飼育群ではなく野生群である確率が高そうな気がする。
飼育群の世界では、CCDやアカリンダニの話題で騒々しいが、野生に暮らすニホンミツバチ達は意外とたくましく健康的に暮らしていそうだと少々安堵した。

2016/10/09

河原でのビーハンティング 2/2

長野の蜂友TN氏の加勢を得て、一昨日と同じポイントで再びのビーハンティングを実施した。
  • 数匹の蜂を捕獲する
  • それらの蜂を餌付けする
  • ころ合いを見計らってリリース
  • リリースした蜂に教えられて仲間の蜂がビーボックスに集まってくるのを待つ
  • 数匹の蜂にマーキングする
  • マーキングした蜂が飛び去る方向を地形図にプロットする
. . . と、ここまでのステップはこれまでの経験でかなりスムーズにことが進められるようになった。

次の課題は;
  • マーキング蜂の出立した時刻と、再びビーボックスに現れた時刻から、その蜂の不在タイムを計る
  • 不在タイムから巣までの距離を推計する
. . . という、最終段階の作業になる。

不在時間から巣までの距離を計算する方法はシーリー博士の計算条件をそっくりまねた。
  1. ミツバチの飛翔スピード= 24km/時 = 400m/分
  2. 運んで行った砂糖液を巣内で荷下しする時間 = 2分
  3. 推定距離(m) = [不在時間(分) − 2]  ÷ 2 × 400
ニホンミツバチの場合には条件を多少修正する必要があるかも知れない。でも、風向きや、集めた花蜜量でもこれらの因子は変化するはずだし、そもそもデーターの目的が ”当たらずとも遠からずの大まかな距離”の計算なのでとりあえずはこれでいいだろう。

計測は、無料アプリの展示ストップウオッチをiPadにインストールして使用した。6匹のサンプル蜂を同時併行で計測できるから便利だ。30例以上のサンプリングをしたが、その中から計測が比較的うまくいったと思われる上位10例を選択したのが以下の表。



探索対象エリア(赤色)内を車と徒歩でサッと回って、以下の3地点のどこかが元巣の場所ではと感じた。
  • 庭でミツバチを飼育している民家。巣門に帰ってくる蜂を観察しマーキングされた蜂を発見すれば「ここ!」と断定できるのだが今日のところは訪問するのは遠慮した。(地点Ⓐ )
  • 境内や墓地周辺にヒノキやサワラの大木・古木が数多く生えている。そのヒノキ大木に3台の待ち箱がくくりつけられていた。今は空箱だが、これは寺社林の中にミツバチの巣があり、そこからの分蜂群を狙っての待ち箱であることはほぼ間違いなさそうだ。(地点  Ⓑ )
  • 小さな社だが数十本の神社林は全て大木・古木。樹洞もありそうだ。近くの空き地のセイタカアワダチソウに数匹のニホンミツバチが飛んでいた。(地点Ⓒ)
不在時間から推計した距離と方向、現地踏査で得たこれらの情報をどう読み解くか?そして、巣のありかをもう一段絞り込むための次のアクションは?
「ビーハンティングは、知的でエキサイティングなアウトドアスポーツ」と言うシーリー博士の言葉の意味するところが少しづつ分かりかけてきた。

2016/10/07

河原でのビーハンティング 1/2

この秋初めての試みだったが、ビーハンティングは予期した以上に順調に進展している。今日のフィールドは河川敷。センダングサの群落の中に肢に花粉団子を付けたミツバチの姿がチラホラと目につく。セイヨウミツバチの姿もあるが大半はニホンミツバチのようだ。
その中からニホンミツバチに的を絞ってまず3匹を捕獲し、ビーボックスで15分間餌付けしてからリリースした。

リリースしたミツバチが仲間にごちそうのありかを伝えてくれることを念じながら待つこと約30分、一匹、二匹と徐々にビーボックスにミツバチが集まり始め、約一時間後にはおびただしい数のミツバチが給餌器に群れるようになった。
砂糖液をたらふく飲んだ後、ミツバチ達が飛び去る方向は全て同じ。対岸の雑木林の左上を飛び越えていく。同じ巣から来ているニホンミツバチの可能性が高い。

巣がありそうな方向は分かったが、今日は巣までの距離を計測するまでには至らなかった。あまりに蜂の出入りが激しくて、マーキングしてもその蜂がいつ飛び立ち、いつまた帰ってきたのかをついつい見逃してしまう。

飛び去った方向をGoogle航空写真プロットしてみたのが以下の図。目視で踏査するにはまだまだ範囲が広すぎるので、これに距離情報を加えて絞り込む必要がある。次はのステップは、できるだけ正確にサンプル蜂の不在時間を測定することが主要テーマになる。