2014/06/21

K大日本文化研究会


K大日本文化研究会での講演会。与えられた演題は「日本ミツバチの不思議 ー 養蜂文化史の視点から」。

日本文化研究会は、現役学生だけでなく、OB/OG、教員なども参加するユニークな集まりで、今年で設立51周年になるK大の中でも由緒あるある研究会の一つなのだそうだ。
演題を受けた時は少々戸惑い、自分の手に負えるテーマでないことはすぐに分かったが、結局要請を受けようと決心したのには理由があった。

スロベニアのビーハウスに触発されのめり込んでいった趣味の養蜂だが、そんな"みつばち生活"も最近はなんとなくマンネリ化してきていた。
分蜂群の巣箱定着率や、飼育群の越冬率を少しでも高めようと、先人やベテラン養蜂家の知恵を学び、巣箱に工夫を凝らし、蜂場の蜜源環境の改善に努めきたつもりだが、みつばち達は人間様のそんな思惑や浅知恵にはまったく関係なく分蜂や逃去を決行し、消滅・死滅を繰り返す。それは、凡人の伺い知ることのできない生態系連鎖と、自然界の複合的要因の微妙なバランスで決定づけられているようで、自分のやっていることは所詮"群盲象を評す"というレベル、ということを感じ始めていた。だから、この講演会を自分のみつばち生活をリシャッフルするきっかけにしたいとの思いがあり、あえて講演要請を受けることにしたのだ。

そんな訳で、今日の話はみつばち雑学の寄せ集めにならざるを得ず、研究会の皆さんには申し訳ないことだった。いつの日か改めて"養蜂文化史"の演台にふさわしい内容の講演会にチャレンジし、リベンジの機会を与えてもらうことにしよう。