2011/09/12

ミツバチ凍死注意報?

今年の蜂群には、いまひとつ勢いが感じられない群が多い。巣箱重量の変化から判断した貯蜜量も例年より少ないのも気にかかる。8月中旬から9月初旬、2週間以上に渡って続いたぐずついた天気のせいだろうか?
井上丹治氏によると、蜂数は下グラフのように変化するそうだ。(黒色斜線部、井上丹治著「新しい蜜蜂の飼い方」p27)。

井上氏の養蜂研究所の所在地(名古屋)と比較すると、山荘周辺への春の訪れは約一ヶ月遅く、冬は一ヶ月以上早く来る。蜂数増減の推移も、名古屋とはまた違ったものになるはずだ。

「春の増勢」は種の保存(=分蜂)のため、「秋の増勢」は種のサバイバル(=越冬)のために、ミツバチにとっては特別に重要な時期になる。
  • 秋の増勢で群蜂数を増やす。
  • 増えたハタラキバチが、越冬に必要なハチミツを集める。
  • そして、適正な「蜂数+貯蜜」量を準備して冬入りする。
冬期間は、女王蜂の産卵はほぼストップし、蜂数は徐々に減っていく。その減少が、春が到来する前に蜂群維持の最少レベルを割り込んでしまうと、群は春を待たずに崩壊する。
過去の記録を参考に、井上氏のグラフ上に山荘蜂場での蜂数増減の推移を加筆してみた。(グラフ彩色箇所)  大雑把な推測ではあるが、“当たらずといえども遠からず”だろう。

8月下旬〜9月初旬の長雨は、ミツバチの冬支度のスターットアップにブレーキをかけた可能性も否定できない。その上、秋の蜜源花である、ナギナタコウジュやアキノキリンソウの花付きも今年はいま一つ芳しくない。
凍死は夏起きる」の轍を踏まないよう、秋の給餌を例年以上に真剣に考慮する必要がありそうだ。