2010/03/06

凍死は夏起きる?


雨の一日。「ニホンミツバ チの文化誌」を読み返していたら、越冬中のミツバチ死滅事故に関する一文が目に止まった。
  • この野中(和歌山県中辺路町)の里で、約三十箱あったものが、生き残ったのはわずかに二箱の群れのみだった。
  • 直接の原因は寒さによるものだが、そもそも夏頃から蜂の群れに生彩がなかった。蜜の採取活動がじゅうぶんに行なわれていなかったからである。
  • 食物が少なく、蜂の数も限られて、集団としての活力が衰えたところへ、例年にない寒波に見まわれたのだ。
ミ ツバチの「冬の凍死」の背景には「秋の弱群」があり、秋の弱群は「夏の流蜜不足」のせいとの判断だ。ミツバチの凍死対策は、「藁で巣箱を巻く」というような単純なものではなさそうだ。

蜜源環境は一朝一夕で改善できない。ましてや天候となるとアウト・オブ・コントロールの世界。蜂飼いにできることと言えば「秋の適切な給餌」ということになるのだろうか。
“あるがままをに”をモットーに、これまで給餌は控えてきたが再考の余地があるのかもしれない。「ABC and XYZ ...」にも次のような記載がある。
Feeding bees is a critical management practice. This one activity may make the difference in clolony survival.(p247)
(写真は昨年冬のもの。スタイロフォームで囲って無事冬を越した。今年も同じような防寒を施したが凍死した。)