ミツバチの蜜源植物の延長で、八ヶ岳南麓の植生を調べていて目に止まった大泉村の大山火事の話。詳しく知りたいとインターネットで資料を探したが見つからない。
近くの図書館に出向き、図書館司書の助けも借りながらやっと見つけたのがガリ版刷りの「大泉村史」に記載された短い記述。
降雨もなく大旱魃であった。 . . . 小淵沢の山野から失火し、烈風にあをられて篠尾、小泉両村の山野を滑めつくし、終に大泉村の宝庫である恩賜林及び私有林に延焼し. . . 三昼夜に及んで燃え続けた。. . . とある。昭和20年4月のことらしい。もともと雑木林だった八ヶ岳南麓の森林が、この火災後の植林で、カラマツなどの単一針葉樹林に変わったのだそうだ。
春の新緑、秋の黄葉とカラマツ林は美しい。でも、野鳥、昆虫、小動物などにとっては、花、果実、樹液などが豊富な広葉樹の雑木林にはかなわない。この山火事は、八ヶ岳南麓のニホンミツバチにとっても大きな環境変化をもたらしたに違いない。
火事前・火事後の植生分布比較に興味が湧いて来る。観音平下の防火帯もこの火事を契機に設けられたとある。次のコンタクト先は営林署ということになりそうだ。