2012/09/09

秋刀魚は目黒にかぎる


決して古典落語の世界だけのことではないらしい。この時期東京で一番美味しいサンマが食べられるのは「目黒のさんま祭り」と聞いた。
  • 岩手県の宮古沖を南下中の一番油がのっているサンマを捕獲し...
  • 刺身にもできる最高の鮮度を保つため特急便で運び込み...
  • 能登半島珠洲で作られた珪藻土七輪で...
  • 和歌山みなべ産の備長炭を焚き...
  • アツアツに焼けたところへ徳島県神山町の芳醇すだちを振りかけ...
  • 栃木県那須塩原の大根おろしを添えて食す
.....と、その説の裏付けも明快だ。その上無料とくれば美味しくないはずはなかろう。

ということで出向いた目黒のさんま祭。午前11時、JR目黒駅着。目黒通りは人と煙と匂いが充満し既に宴はたけなわ。
「今から並んでも、もうサンマにありつけませんよ〜」のボランティア整理員の叫び声に、東京の生活の厳しさを実感。今サンマを手にしている人は、朝8時から並んだらしい。

ドラム缶を改造した豪快なコンロを使用していた岩手県宮古市からの熟練サンマ焼師の姿も。
ついに手にしたサンマをシミジミと見つめている若いお嬢さん。炎天下での行列3時間の成果に満足気。
サンマを味わうのは諦め、今日のもう一つの目標だった「炎を出さないサンマの焼き方」を教わろうと、実演中の人に訊ねて歩いた。

対応策は . . .
  • 焼き網を傾けるてサンマの油を七輪の外へ落ちるようにする。
  • 炭火を切り刻んだキャベツで覆って炎を押さえる。
  • 燃え上がったら一時的に金網を持ち上げてサンマを炎から遠ざける。
... と色々な流儀があるようだが、今日の現場で一番ポピュラーだったのは、炎が燃え出したら霧吹きやペットボトルの水を炭にかけて消す、という方法。

ただ、少々気掛かりなのは今日使われていたコンロは、珪藻土レンガかドラム缶だったこと。湿気に弱い珪藻土“切出し七輪“では、水を吹き付けることはまずいかも知れない。霧吹き方法を実践するのは、一度メーカーに問い合わせてからにしよう。