2011/08/04

軽井沢式 トップ・バー・ハイブ

先日、山荘に見えた軽井沢のTN氏、自作のミツバチ巣箱を携えての来訪だった。 そのTBH巣箱には氏の独創的なアイデアが数多く盛り込まれていて興味深い。


待受巣箱:
分蜂群捕獲ではミツバチが最も好む言われている丸太の形状に近い8角形。手軽に入手できる平板を組合わせて製作されたコンパクトで軽い巣箱。両手に巣箱を抱えて、渓谷を下り、あるいは崖を登るなど、捕獲作業の現場を熟知した人ならではの知恵が伺える。

飼育巣箱:
分蜂群が入居するとその待受巣箱は引き続き飼育巣箱として使用することも可能だ。このことは捕獲群を別の飼育用巣箱に移すことによる逃去のリスクが軽減できる。

継箱:
比較的コンパクトな待受巣箱は、蜂群が増勢して巣箱容積が足りなくなることも多い。この問題には、巣箱本体に同じ8角形の継箱を乗せることで解決している。そこにはWarré牧師の“縦型”TBHのコンセプトに相通じるものがある。

採蜜:
ミツバチは上部継箱に貯蜜するので、採蜜時に育児圏を傷めることがない。その上、継箱に巣枠やトップバーを装着することで、ミツバチが越冬に必要な貯蜜は残して一部巣板だけを抜き取って採蜜することもできる。

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分蜂群捕獲〜飼育〜採蜜と、養蜂サイクルの全ての側面を考慮しながら、様々な経験と知恵が加えられたニホンミツバチ用トップ・バー・ハイブ。TN氏との会話から実に多くのヒントをもらった。