毎回思うことだが、スイスの観光資源の開発意欲には感心する。時には、“ここまでやるか!”と感じる時さえある。
トレッキングコースもその一つ。2000〜3000メートル級の山上散策を、健脚自慢だけでなく、車椅子使用者、ベビーカー持参組、愛犬同伴者、 . . .と、誰もが自分の体力や条件に合わせて楽しめるようなコース・デザインがなされている。
それを可能にしているのが登山鉄道。そして、それと巧みに組合わされたバス路線や、ケーブルカー、リフト、エスカレーター。更には、崖を昇降するエレベーターや湖上を渡る船。
ありとあらゆる手段を駆使し、なにがなんでも観光客を絶景ポイントへ運ぼうとする。
* 写真はグリンデルワルトの村で見かけたウィンドー飾り
案内書や看板も、表記方法やコース番号が統一されていて実に使い勝手がいい。要所要所に設置されたトイレも清潔。
もちろんこれらの全てを維持するには、絶え間ない保守管理があってのこと。
* 写真はアイガートレイルのコース補修作業員
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日本列島の変化に富んだ自然景観も決してスイスに負けてはいない。やりようによっては、スイス以上の観光資源の開発が可能なのでは、という気がしないでもない。
でも、. . .
- アイガーの岩盤を掘りぬいてユングフラウヨッホ(3454m)に至る鉄道の構想が生まれたのが1860年代
- 落差300メートルのトリュンメルバッハの洞窟滝を見物する地中エレベーターが完成したのが1912年