2008/06/07

柳絮の才


”淡雪?” と思って
腰を屈めてよく見ると白いワタゲ(綿毛)だった。近くに生えているヤナギの樹から舞い散り、地上に吹きだまったようだ。この綿毛(あるいは、その綿毛が舞う光景)は柳絮(リュウジョ)と呼ばれる。


晋の時代、降り出した雪をどう見るかと聞かれた兄妹。
「塩をまいたようだ」(塩空中差可擬)とありきたりの表現をする兄。
一方、妹の謝道(どううん)は「柳絮が風に舞うようだ」(柳絮因風起)
と答えたという。そして、中国では非凡な才能をもった女性を“柳絮の才”と呼ばれるようになったそうだ。(出典:世説新語)