2009/08/02

温暖化とミツバチ

原因がよく分からない現象を “地球温暖化原因説” で片付けようとする風潮がますます強まっているようだ。

株価の急落、石油価格の高騰、自殺者の増加、. . . 。それらまで地球温暖化のせいにするのは論外にしても、温暖化が「現代の魔女」的に使われる場面は結構多い。(その典型が、報道ステーションの古舘伊知郎氏のコメント)

一見科学的な主張の中で、“風が吹けば桶屋が儲かる” 的な怪しげな論理展開をするのはいただけない。せめて、「大風 → . . . → 桶屋」間にある各ステップの因果関係を説明して初めて“正論”になるはずだ。そのテーマに、不明・未解明の要素が多ければ多いほど、反証する材料も無いので話はよけいにややこしくなる。

この頃耳にする「ミツバチ群の消滅は温暖化が原因 → だから低温管理養蜂を」という話にもそれに近い危うさを感じる。分からないことは“分からない”ままにしておいた方が良い。“無理矢理の結論”は、反って真実を解明する芽を摘んでしまうことにもなりかねない。

(写真は、Yahoo Japan ジョシティーズから拝借したエドワード・モース撮影のもの)