2010/11/25

ハチミツの結晶化


“結晶化するのがホンモノのハチミツ” . . . 巷で浸透しているハチミツ鑑定法の真偽のほどはさておき、ハチミツの結晶化の話は、簡単そうだで意外とややこしい。

ブドウ糖成分の多い花のハチミツは結晶しやす。. . . いや、ポイントは水分とブドウ糖の比率。ブドウ糖の含有率が水分の2.1倍以上の場合は結晶し、1.7倍以下の場合には結晶しない。. . .
気温が低くなると結晶する。いや、. . . 気温が低いと結晶しにくい。ハチミツを冷蔵庫に入れてみればすぐ分かる。結晶化の適温は、摂氏17度前後で低すぎるとダメ。(結晶化適温に関しては、5〜7度だ、いや13〜14度だ、との異説も。)
. . . . . etc.

    写真は今年採蜜したニホンミツバチが集めた百花蜜の今日の状態。同じ場所で、同じ時期、同じ期間飼育し、採蜜方法も全く同じ。もちろん採蜜後の保管場所も一緒だ。

    両群が蜜を集めた花の種類にはそんなに大きな違いがあるとも思えない。違いと言えば採蜜した時期。結晶ハチミツ(左)は8月1日、液状ハチミツ(右)は10月11日に搾ったものだ。だから、採蜜時点の花蜜種類のブレンドに当然差異はあるはず。

    採蜜後の経過日数も一方が約4ヶ月、他方が1ヶ月という違いはある。でも、左の結晶化ハチミツは瓶詰め後1ヶ月くらいに結晶化がはじまった。

    採蜜月日の違いだけでこの大きな違いを説明できるとは思えない。ミツバチだけでなく、ハチミツに関しても、まだまだ不思議発見が続きそうだ。もちろん、「結晶化するのがホンモノのハチミツ」は、ほとんど根拠のない街の噂。