2011/06/09

フクロウの巣立ち


待ちに待ったフクロウの巣立ち。

 巣箱近くのカラマツの、高さ約10mの枝に身を潜めていた。なんとなく不安そうな目はしているが元気そうだ。

昨夜巣箱を飛び下り、ノコノコと地上を這い、足爪と嘴を使って少しづつ時間をかけてあの高さまでよじ登ったのだろう。もちろん母親の誘導・介助もあったはずだ。

その母親は、幼鳥の止まっている木から70mほど離れた木からジッと幼鳥を見つめている。

巣箱から出たとはいえ、これで親鳥の役目が終わったわけではない。

フクロウ夫婦の子育ては、幼鳥が自分で狩りができるようになるまで、森の中で幼鳥の居場所を移動させながら、これから数ヶ月(通常2〜3ヶ月間らしい)続く。

母親は子供のそばに着かず離れずに寄り添いながら、幼鳥を害敵や事故から守り、飛ぶことや餌の獲り方を教える。その間父親は遠くまで餌探しに奔走し、獲って来た獲物を母親に渡し、母親が幼鳥に与える。

そんな仲睦まじいフクロウ一家の新しい生活が、この八ヶ岳南麓の森の中でまた一つ始まったと思うと嬉しくなる。