ここ2年ほど姿を見せなかったガマガエル(ニホンヒキガエル)が、夜、久しぶりに庭の敷石に姿を現した。
. . . 世にもめずらしい四六のガマ。鏡で囲うと己が姿に恐れおののき、タラリタラリと油汗を流す。それを集め、ヤナギの小枝でトローリトロリと煮詰めた傷薬、
. . . というのがガマの油売りの口上だ。
調べてみるとどうも話が怪しい。ガマの油は実際には植物のガマから作られているらしい。その上、油売りの言う “四六のガマ”もウソのようだ。
ガマガエルには、前肢の指は4本、後肢の指が5本。ところが繁殖期のオスに出て来る後肢の婚姻瘤を6本目の指と勘違いし、「四五のガマ」が「四六のガマ」になったとの説の信憑性が高い。
真偽はさておいても、伊吹山と筑波山が互いにがまの油の「元祖」を主張しているのも面白い。伊吹山がまの油口上保存会、筑波山ガマ口上保存会 が競い合って「さあ〜てお立ち会い」の口上講習会を開いている。