2011/10/09

追悼


10月5日、スティーブ・ジョブズ氏逝去。享年56歳。

自分が最初に購入したApple社製PCは、1984年に発売された初代Macintosh。爾来、新モデルを追いかけているうちに、十台を優に超えるアップルPCを購入していた。それらの中から、特に愛着があって廃棄し難く手元に残しておいた三機種を思い出し、久しぶりに押し入れから引っぱり出し、秋の日差しの中で虫干しと試運転した。

アイコンとマウスという、今では当たり前になった機能を搭載し、パソコン操作をぐっと人間に近づけたMacintosh(写真右)。それまでの重厚長大な“据付け型”パソコンを、片手でヒョイと持ち上げて部屋のどこへでも持って行って作業ができるのも新鮮で、デスクの上に置いて絵になるデザインも自慢だった。

「Macintosh Portable」(写真中央)は、アップルファンが首を長くして待ち続けたアップル社の第一号ポータブル機。ポータブルと言っても本体重量は7.2kgもあり、専用のショルダーケース(写真左端)なしでは持ち運べない代物。それでも幾度となく海外出張にもつき合ってもらい、空港で同じショルダーケースを担いだ人に出会うと、お互い目線で挨拶し合ったものだった。

その後、使用機種はPowerBook G3(写真左)、PowerBook G4と移行し現在はMacBook Pro。その間、世間がWindows一色になりすっかりマイナーなPCになってしまった逆境の中でもMacからWindowsに変えようとは露ほども思わなかったのはMacのパイオニア精神とオリジナリティーに惚れ込んだから。それはスティーブ・ジョブズ氏の人生哲学そのものだったのだろう。
早すぎる革命家の死に合掌。