5/15に起きた分蜂群合体事件 . . . の続編(1)
2つの異なる群が分蜂蜂球形成時に合体する事象はまれには起きているようだ。数件の目撃談がネット上で見つかった。
ただ、残念ながら. . .
(a) 合体した蜂球に女王は2匹いたのか?
(b) もしいたとすれば、彼女達はその後どのような運命を辿ったのか?
. . . という、自分が最も興味を抱いているテーマについては述べられていない。
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ただこの問題を調べていて、これまでの自分の常識を覆す情報にぶつかった。
ミツバチの世界では、“一つの群に2匹の女王が共存することはそうめずらしいことではない”のだそうだ。群の20%にこのような母娘同居が見られ、米国では "Mother-daughter colony"と呼ばているという。
最近人間社会で流行りの、一卵性母娘や友達母娘の影響ではとも考えたが、この生態を身につけたのは人間よりもミチバチの方がずっと早かったようだ。
以下がその要訳: (出典:The ABC & XYZ of Bee Culture, 41 Edition, page 792-793)
女王蜂の政権交代には、“分蜂による交代”と、“禅譲による交代”の二つの方法がある。(イラスト著作権はMindful Meanderings所属のもの。同社の要請するルールに従って借用した。)
禅譲交代では、旧女王は新女王によって殺されることはなく、その後も新旧両女王は争うことなく同一コロニー内で同居生活を送る。
(回数は減少するが) 旧女王も以前同様産卵行為を継続する。
(前よりは少量にはなるが) 働き蜂は、引き続き旧女王にも給餌サービス行う。
このような "Mother-daughter queens" 状態のコロニーは、群全体の約20%に見られる。
通常は、旧女王は数ヶ月後には死亡する。