2009/03/31
東京蜂群消滅レポート その(2)
3/23 崩壊を確認した東京巣箱のチェック。巣板中央付近にわずか50〜60匹の蜂が徘徊しているだけで群としての体は成していない。詳細な巣房チェックは明日に実施する予定。
午後は八ケ岳南麓日本ミツバチの会の臨時役員会。会議終了後、メンバーの一人、AR氏に山荘に立ち寄ってもらい、残存群から数匹のサンプル蜂を持ち帰ってもらった。顕微鏡でダニの有無などを精査してくれるという。
蜂群崩壊の事実は受け入れざるを得ない。でも、なぜそれが起きたのか?その理由も分からないままでは、死んだ蜂達も浮かばれまい。
(崩壊蜂群の巣板写真)
防寒シェルターの取外し
2009/03/30
2009/03/29
分蜂群誘導板を設置
昨年の一次分蜂は5月7日。暖冬の今年は多少早まるかもしれないということで、今日から分蜂誘導板の設置作業を開始。
新しい巣を求めて分蜂(=分家)する時、ミツバチは巣箱近くの樹に蜂球を作る。その蜂球を捕獲し易い場所に作らせようと言うのが分蜂誘導板の目的。
もちろん、そんな人間様の勝手な希望をミツバチがいつも聞いてくれるとは限らない。で、蜂の気に入る誘導器は?とハチ仲間では諸説紛々。それぞれの真偽は自分で確かめるしかないだろうと、今年は色々と違ったものを試して見ることにした。
今日設置した第一号器(写真左)は、“ 材料:古竹、形状:イカダ型、設置角:45度、地上高:5メートル”。
それを滑車付きロープで吊り下げてある。蜂球ができたら滑車でゆっくりと地上近くまで下ろしてそこで一網打尽、というのが目論み。右の合成写真はその時の光景を想像した願望図。
2009/03/28
2009/03/27
シジュウカラの改修工事
2009/03/26
神田神保町で見つけたシカの角
2009/03/24
2009/03/23
地を這う蜂 - その3(まとめ)
以下にこれまでに観察した結果を中間まとめとして記録しておく。
観察された現象:
1) 飛翔する力がない (= 空中に投げ挙げるとそのまま地面に落ちる)
2) 地面を這う姿はあたかも自分の意思で巣箱から遠いところへ逃げようとするよう見える
3) それらのほとんどの蜂の翅の形状が異常(= 異形の大半は内側の翅)
4) 強制的に巣門の近くに移動させてみても巣門に入ろうとする意思は全く見せない
5) また、巣門直近に置いた蜂に対し門番蜂は無関心(通常は近づいてフェロモン香を嗅ぐ仕草をする)
6) 巣門近くに砂糖液を置いても飲もうしない。
7) 消滅後の巣内の様子
(b) 幼虫の死骸らしきものもあるが既に日数が経過し乾燥状態のため確認できず。(現在継続調査中)
(c)残された貯蜜は多く、その全ては蓋掛けされた状態
(d)7枚の巣板の中央板の中心部に防寒蜂球を作るため巣板空洞が作られている
+ + + + +
蜂友AR氏に顕微鏡検査、信州日本みつばちの会 会長富永朝和氏に長年の養蜂経験の知見を尋ねた結果は以下のとおり。
- 表面皮膚にミツバチヘギイタダニなどは見当たらない。
- 解剖下で内蔵顕微鏡検査をしたが、気管に寄生すると言われているアカリンダニの寄生の痕跡は見つからない。
- 翅のつけ根付近に鬱血と思われる痕跡が見られる。
(右写真 AR氏提供の胸部内蔵の400倍顕微鏡写真、フロキシン染色下)
信州日本みつばちの会会長 富永朝和氏のコメント:
- 飛べない蜂の発生は時折見かける現象
- 理由の多くは、仲間の蜂に噛み付かれ翅を傷めたため。巣箱内を覗くと数匹の蜂が一匹の蜂によってたかって攻撃している光景を目撃できるはず。 攻撃を受けた蜂は、仲間から無視され、巣箱外へ排除される。
- これは、蜂群が将来の貯蜜不足など、“蜂群全体にとって不都合な事態”を予見し、蜂総数を減らそうとする自然調節行為と推測している。
- 女王蜂の事故死、弱体化などの理由でこのような“統率のない行動”が起きる可能性もある。
+ + + + +
現時点での結論/仮説は . . .
- ”地を這う蜂”は、翅を傷めて飛ぶことが出来なかくなったせいであるのは事実。
- その理由はアカリンダニの寄生ではなく、また、空腹や寒さのせいではなさそうだ。
- であれば仲間からの攻撃で翅を傷めたと考えられるが、仲間がなぜそのような攻撃行動に出たかその理由は不明。
今後継続して情報収集、類似現象の観察をに努めたい。
2009/03/22
野草の芽吹き その(3)
2009/03/21
今年最初の落し角
散歩がてら、遠路訪ねてきた客人を伴ってこの春初めての鹿の落とし角拾いに行った。
収穫は一本。そう大振りではないが、枝振りを「ののちゃんのDO科学」(朝日新聞)で調べると、満4歳以上の鹿が落とした角のようだ。
(上図もDO科学から)
2009/03/20
2009/03/19
2009/03/18
日日是好日
良い一日だった。
暖かい春の陽射し。庭のあちこちから聞こえてくる蜂の羽音。気分爽快で蜂に負けじと今日は実に良く働いた。
今日した作業リスト:
▶ 薪原木の整理。小仏峠からの第2・3便の丸太を運び込むスペースを確
▶ 細くて斧で割る必要のない原木で薪作り。玄関横の薪置場に満杯の薪
▶ 庭の枯れ葉布団を剥ぐ。黒土に陽光が入り、土の中で芽がグイグイ延びているに違いない
▶ ブロワーで建物周りの落葉掻き。かなりの腐葉土を仕込んだ。
▶ 窓を開け一日中風を通し。久しぶり
▶ 布団とフロアーマット干し。
▶ 甘酢漬用大根の日干し(半日ほど天日干しにすると味が良くな)
今日会った動物・野鳥:
温泉の露天風呂で暗闇の上空からシギの鳴声。タシギではと思ったが確かではない。
温泉からの帰り道に鹿の夫婦。雄鹿にはまだ立派な角がある。そろそろ生え替わるはず。角拾いのシーズンももうすぐ。
その他:
一週間前に66.6キロあった体重が、今日は64.4キロ。これから外仕事が増えるともっとスリム化するはず。
疲れので予定していた夕食のAJINOMOTO Cook-Do “飯店炒飯” の料理は取り止め。夕べの残り物、麻婆豆腐(これもAJINOMOTO Cook Do)で済ます。デザートは寒天270g。
2009/03/16
日本ミツバチの会 総会
八ヶ岳南麓日本ミツバチの会の2009年度総会。参加者27名。
会議場の「いずみ活性化施設」は、和風作りのシャレた木造建造物。こんな立派な施設が無料で利用できるというのは驚きだ。一見恵まれているかに見える東京の生活だが、地方の生活の方が豊だと感じる場面がしばしばある。こんな公共施設などもその一つ。
今日聞いた話のメモ:
1)八ヶ岳南麓日本ミツバチの会の会員で、新たに蜂群消失の発生が一件。今回のケースでは、死骸はなく数匹の蜂が巣箱内に残っていたとのこと。これでこの冬21件の消失事故になる。
2) 信州日本ミツバチの会でもこの冬、約200の飼育巣箱で40蜂群の消失が起きたという。全てのケースが逃去でなく死滅らしい。[事故発生数/飼育巣箱数]では八ヶ岳南麓会よりやや低いがそれでもかなり高い事故率だ。「温暖化による花の開花時期と関係があるのでは?」との意見を言う人もいるらしいが真相は分からない。
3) 小淵沢のHS氏。日本ミツバチの話をする時よく出て来る名前だ。この周辺では元祖ミチバチ飼い的な存在のようだ。そのHS氏が「八ヶ岳南麓でもミツバチを飼う人が最近急に増え、蜜源が足りなくなってきた」と言っているらしい。この発言、ミツバチ消失事故に関連があるのか?
4) 白州にある果樹センターでドラム缶の使用済み空き缶1本を500円で分けてくれるらしい。果実汁で使用した綺麗な缶。一度仕入れに行って見よう。加工して色々と利用できそう。
枯れ葉布団はもうしばらくおこう
Y氏から手作り味噌のお裾分け
2009/03/14
設計ミス . . . そして宝の山。
今回の東京への往復は高速バスを利用した。復路に使用した中央道深大寺バス停の待合室。この建造物は明らかな設計ミスだ。
ベンチと背面の壁にかなりの隙間、その上ベンチは隙間方向に軽く傾斜している。ベンチに物を置くと上手く(?)転がってちょうどその間隙に落ちるようになっている。そして、落ちる場所は建物外側の地上、崖の上にある狭い平地だ。
中側から手首が入るような間隔はなく距離も結構ある。待合室の外、建物の裏側に回ろうとすると、そこは高い金網フェンスに囲まれ近寄れない。
覗き込んで見ると幾重にも重なった落し物の山が見える。幸い今日は時間に余裕をもってバス停に着いた。バスが来るまでの一仕事にと、近くの笹を折って即製の鈎棒を製作。その鈎棒で折畳み傘2本を回収。この“落し物断層”にはまだまだ未知の貴重品がありそう。
数日の東京滞在ですっかり忘れていたが山荘周辺にまだ春は来ていない。夜9時の気温はマイナス4度。風が強いせいで体感気温はさらに低い。
2009/03/12
地を這う蜂(その2)
「地を這う蜂(その1)」の続き . . .
今日も巣箱の近くで地面を這う蜂の姿が5〜6匹。その行動は . . .
1) 巣門を出てポトリと地面に落ち、巣箱から遠ざかる方向へと歩く。巣箱方向へ帰ろうとする蜂はいない。
2) 摘んで空中で放すと地上に真直ぐ落ちるだけで飛翔できない。
3) 身体の色合から察すると比較的若い蜂が多いようだ。
4) 巣門のそばへ運んでやっても巣箱の中に入ろうとする気配を示さない(写真下段右端)。門番蜂も、通常、帰巣蜂に対して行うような、 “近づいて匂いを嗅ぐ”という行動を取らない。
5) 10倍ルーペで見ても、ダニの姿や翅を傷めているようには見えないが、翅の大きさや開いている形状が左右非対称に見えるのが気になる。
先日の八ケ岳南麓日本ミツバチの会の会合でも、同様の現象に関する2件の報告があった。その内の一件は、2月末で群が完全に消滅したケース。東京巣箱はしばらく保護観察対象とする。
1) 巣門を出てポトリと地面に落ち、巣箱から遠ざかる方向へと歩く。巣箱方向へ帰ろうとする蜂はいない。
2) 摘んで空中で放すと地上に真直ぐ落ちるだけで飛翔できない。
3) 身体の色合から察すると比較的若い蜂が多いようだ。
4) 巣門のそばへ運んでやっても巣箱の中に入ろうとする気配を示さない(写真下段右端)。門番蜂も、通常、帰巣蜂に対して行うような、 “近づいて匂いを嗅ぐ”という行動を取らない。
5) 10倍ルーペで見ても、ダニの姿や翅を傷めているようには見えないが、翅の大きさや開いている形状が左右非対称に見えるのが気になる。
先日の八ケ岳南麓日本ミツバチの会の会合でも、同様の現象に関する2件の報告があった。その内の一件は、2月末で群が完全に消滅したケース。東京巣箱はしばらく保護観察対象とする。
2009/03/10
2009/03/09
なぜ?
八ヶ岳南麓日本ミツバチの会から、 “最近、会員間でミツバチの死滅・逃去のケースが頻発している。明日緊急の討議の場を設けたい。” とのメール。予定を変更し急遽八ヶ岳へ。
会員が飼育する蜂群は約60、その内20群が昨年の秋以降消滅したという。飼育が難しいと言われている日本ミツバチ、この “3割の消滅” が異常な数値かどうか、比較するデーターがないので判断できない。ただ、ハチが消えた(あるいは死滅した)巣内に、貯蜜や蜂パン(=花粉)がタップリ残されている、というのは不自然であることは確かだ。
女王蜂の老衰や事故死、天敵からの攻撃、農薬禍、食料不足、凍死、. . . 。推測できる原因は色々考えられるが、各人の体験はさまざまで、報告の中で共通する要因は浮かび上がってこない。ただ、蜂群が 「組織として機能していなかったのでは?」と伺わせるような情報がいくつかあったのが気に掛かる。
緻密な役割分担制と、高度なチームワークで成り立っているミツバチの生活。そのシステムの一点を阻害することで組織のバランスが壊れ、群全体が消滅してしまうことはあり得るはずだ。
(1) 何かの要因がミツバチの生活サイクルの一部を阻害した。
(2) そのため女王蜂の産卵行動に異常な減少 (or 増加)を来たした。
(3) その異常産卵で、蜂群の蜂総数量や年齢構成が不適正になった。
(4) 適正な蜂群組織へ復元しようとしたが、時既に遅く、外部の環境が変化(花蜜減少、気温低下など)してしまっており上手くいかなかった。
(5) そして、ミツバチ組織はアンバランスな体制のまま冬を向かえた。
(6) 厳しい冬季の環境の中で蜂群組織は徐々に衰退、ついに臨界点に達して群全体が崩壊に至った。
もちろんこの推論だけで今回の逃去・死滅事故の全ての事例を説明することは無理だ。ただ、当てはりそうなケースがいくつかあるようにも感じる。
この仮説を検証するためには . . .
(a) 『生活パターンを阻害」する可能性のある要因を、「外部環境の変化」、「蜂群の状態・行動」、「飼い主の作為」の3点から全てリストアップする。
(b) それら要因事項に注視しながら観察データーを蓄積する。
(c) ある程度のデーターが揃ったら時点で、要因と蜂群の変化を時系列で分析し、因果関係を示唆する要因を推定する。
(d) 疑わしい要因とおぼしき事項を、蜂群に人為的与え、逃去・死滅の発生確率を見る。
. . . ということになるだろうか。
地道で気の長い作業になるが、“趣味の養蜂家” だからこそ出来る活動かも知れない。
ともあれ、会として「共通の観察・評価フォーマット」を作成し、客観的なデーターを蓄積していくことは緊急な課題。それなしでは問題解決の糸口も見えてこない。
(写真はENCYCLOPAEDIA Britannicaから拝借したもの)
2009/03/07
地を這う蜂(その1)
ダニが付いている形跡や、翅の奇形など見当たらない。空腹?病気?死期の近いことを知って巣から出て来た老蜂? . . . ???
真相は分からないが気にかかる光景。
2009/03/04
2009/03/03
大雪のジャズライブ
春めいた陽気が続いたと思ったら、今日は一転冬に逆戻り。朝から降り出した雪はこの冬一番の大雪になり夕方までには一面の銀世界に。夜は予定していたジャズライブ へ(清里 レストラン "Rock" )。
このジャズライブ。「日本一の朝プロジェクト」代表者のS氏の人脈と尽力で昨年スタートしテ今年が第2回目。雪に埋もれた会場で、暖炉を囲みながらのコンサートは冬の八ヶ岳ならではの催し。聴衆に顔見知りの人も多くアットホームな雰囲気も良い。八ヶ岳高原の「夏の風物詩=八ヶ岳北杜国際音楽祭、冬の風物詩=ジャズフェスタ」として発展していって欲しいものだ。
余談:
今夜の演奏者の一人宮本貴奈さん。 アトランタを拠点に精力的に活動しているジャズピアニスト。大のハチミツファンでアトランタでは主にドイツ産のハチミツを食べているとのこと。明朝、我が “森のハチミツ” を進呈する約束をし、演奏会から帰ってからその準備の瓶詰め・ラベル張りの作業で夜中の2時までかかってしまった。でも、八ヶ岳のハチミツの味はドイツ産以上に気に入ってくれるはずだ。
このジャズライブ。「日本一の朝プロジェクト」代表者のS氏の人脈と尽力で昨年スタートしテ今年が第2回目。雪に埋もれた会場で、暖炉を囲みながらのコンサートは冬の八ヶ岳ならではの催し。聴衆に顔見知りの人も多くアットホームな雰囲気も良い。八ヶ岳高原の「夏の風物詩=八ヶ岳北杜国際音楽祭、冬の風物詩=ジャズフェスタ」として発展していって欲しいものだ。
余談:
今夜の演奏者の一人宮本貴奈さん。 アトランタを拠点に精力的に活動しているジャズピアニスト。大のハチミツファンでアトランタでは主にドイツ産のハチミツを食べているとのこと。明朝、我が “森のハチミツ” を進呈する約束をし、演奏会から帰ってからその準備の瓶詰め・ラベル張りの作業で夜中の2時までかかってしまった。でも、八ヶ岳のハチミツの味はドイツ産以上に気に入ってくれるはずだ。
2009/03/02
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