2012/11/30

山葡萄ワイン造り⑤ 〜 (続)デミジョン

国内のショップでの入手は半ば諦めていたワイン醗酵用のデミジョン、意外や意外、自宅から散歩がてらに行ける近くのアンティークショップ KUMUTOで取扱っていることが分かった。

KUMUTOの本業はインテリアコーディネート。ホテルや店舗向けに、特に骨董品・古道具を用いた装飾を得意としているようだが、金・土の2日間だけアンティークショップも開いており、家具、ガラス製品、木製道具、鉄器具など、イギリスやフランスから輸入された質の高いビンテージものの生活道具が収集されている。

早速買い求めたのが写真のデミジョン。柔らかい曲線のフォルムと適度に濁りのある緑色ガラス。表面に多少の擦り傷はあるが、長年実用で使用されてきた硝子製品としてはほぼ完璧なコンディションと言っていいだろう。

店主は山梨県韮崎市出身の気持の良い若者。挽きたてのコーヒーをご馳走になりながら、八ヶ岳南麓の話題も織り交ぜながらの骨董談義ですっかり長居することになった。これからも時折チェックしておきたい骨董店だ。

2012/11/25

ウソ

近くの雑木林を散歩していて見かけたウソ。7〜8羽が群れて盛んにカナムグラ(と思われる?)の蔦に残った種子を啄んでいた。

ウソを見かけるのは例年桜の蕾が膨らむ春先から初夏にかけて。この時期に山荘付近ではめったに姿を見ることはない。冬を越すために暖地(or 低地)へ移動する途中なのだろうか?

2012/11/21

鹿とフクロウ

フクロウ巣箱の点検をしていると、そう遠くない場所から鉄砲の音が聞こえてきた。そういえば、さっきここに来る途中、道端に停まっていた軽トラの荷台には猟犬を運ぶための檻らしいものが取付けられていた。近くの林で地元の猟師さん達が鹿を追っているのだろう。


フクロウ観察では、人目や鳥目を避けてできるだけ地味な服装をする。そして、林の茂みや大木の陰にジッ身を隠している時間が長い。ハンターに、シカやイノシシに見間違われる可能性はおおいにありそうだ。

今後は、狩猟会メンバーのような派手なウェアーを着用した方が良いのかもしれない。フクロウ観察には多少不都合があっても、鹿と間違われて銃口を向けられるよりはましだ。

2012/11/19

フクロウシーズン始動

今日と明日の2日間は八ヶ岳自然クラブ・フクロウグループの巣箱点検作業。

点検作業は年2回実施する。一度目は6月下旬頃、雛が巣立った直後の巣箱内をチェックして、雛の糞や食料の残滓を調べてフクロウの食性を調べる。もちろん、営巣はしたが雛の巣立ちまで至らなかった原因を示す痕跡を見つけるのもこの時の重要な作業目的だ。

第二回目の作業は晩秋〜初冬に行う。
夏から秋にかけてはフクロウは巣箱を使用しない。その空き家の時期をねらって、野鳥、ハクビシンやテンなどの小動物、時にはスズメバチが巣箱を無断借用する。
それら不法侵入者が汚した後片づけをして、巣箱内を小ぎれいにしておかないと下見にきたフクロウ夫婦が入居してくれない。

今日の発見で特筆すべきものは、
  • 巣箱の屋根にタップリと溜められたテンの糞
  • 巣箱内に残されたカラスの嘴
  • 恐竜の骨格モデルそっくりのタヌキの死骸
特にタヌキの死骸はテンの仕業ではと推測する。この頭部が巣箱の中に運び込まれるまでには壮絶なドラマがあったであろうことを伺わせるような遺留品だ。

2012/11/18

顔馴染み

いつもは温泉帰りの夜道で出会うキツネ、今日は昼間から道路脇で買い物帰りの私を待っていた。(撮影 14:30)

これは子狐の方で、いつも連れ立って歩いている母親の姿は今日は見えない。
少し心細そうな顔つきをしているところをみると、冬の交尾期に備えて、母親の元を離れ独り立ちしたばかりなのかも知れない。

2012/11/16

「赤い橋」と「黄色い橋」

川俣川渓谷にかかる二つの大橋。

「赤い橋」はすっかり知れ渡った愛称だが、黄色の方はいまひとつ。時には、「なんで“黄色い橋”と呼ぶの?」と疑問を呈する人さえいる。

それも無理からぬこと。黄色く塗装されているのは橋桁だけなので、車を停め橋の下をのぞいて初めて黄色だということを知る。

そしてのぞいたとしても、橋の北側にある展望駐車場からでは、昼間のほとんどの時間帯で橋桁は日陰になり、その色は今ひとつ明瞭に識別出来ない。

 昨日に続いて今朝も雲一つない青空。橋桁は横から低く差し込む朝日に照らされいかにも「黄色い橋」らしかった。(撮影 09:30a.m.)

蛇足:
「赤い橋」= 八ヶ岳高原ライン(通称鉢巻道路)にかけられた東沢大橋、全長90m・谷の深さ48.9m、(写真は11月2日に撮影)。
「黄色い橋」= 清里高原道路にかかる八ヶ岳高原大橋、全長490m・谷の深さ110m (橋の背後に見えるのは甲斐駒ケ岳)。

2012/11/15

秋と冬の綱引き


昨日八ヶ岳山頂を覆っていた雲から降った雪で、今朝の積雪ラインは県立牧場天女山分場まで下りてきた。(写真右端中央の白い丘)

その積雪に急かされるように、川俣川流域の落葉前線は「黄色い橋」を一気に通り抜け、須玉川沿いの佐久甲州街道をドンドンと南へ下っている。

野鳥の栞

キープ自然学校で行われた講演会「不思議な羽のしくみ」(主催:八ヶ岳自然クラブ 講師 山路公記氏)に参加 。

講演では、野鳥の羽の複雑で高度な機能を知り勉強になったが、「野鳥の羽根の栞作り」の実習もなかなか楽しいものだった。

我家の庭でも落下した野鳥の羽根、そして時には成仏した野鳥一羽まるごとを見つけることもある。これからは、土に埋めるだけでなく、こんな形で第二の人(鳥)生を送らせるのも一計かもしれない。

2012/11/14

陽射しの中を舞う雪


陽射しの中を八ヶ岳山頂方角から舞い降りてくる雪。秋から冬へ移ろうとしていることを告げる毎年この時期に見られる光景。正午の外気温5度。

2012/11/12

富士とカラマツ林

夕映えのカラマツ林と富士山。(小荒間上県営牧場付近)
銭湯のペンキ壁絵も顔負けしそうなパーフェクトな光景だった。

2012/11/09

蜜源植物:チャノキ(茶の木)

ビワ、サザンカと並んで、晩秋〜冬期の東京自宅周辺(調布・三鷹)での三大蜜源・花粉源植物。

以前はよく見かけた“チャの生垣”も、最近はめっきり少なくなった。自宅で製茶をする生活風習がなくなったのも一因なのだろう。
(写真:セイヨウミツバチ)

2012/11/08

蜜源植物:センダングサ

“ひっつき虫”で嫌われもののセンダングサ。多摩川の河川敷にはかなり広い群生地がある。

もう花期は終わり、貧相な花がわずかに残っているだけなのに、今日は随分多くのミツバチが集まっていた。

すぐ近くに咲いているセイタカアワダチソウには見向きもせず、センダングサの花から花へと飛び回っている。
ただ、先日の神代植物公園同様目につくのはセイヨウミツバチだけ。ニホンミツバチの姿は今日も一匹も見かけなかった。

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自宅に帰ってからセンダングサのポイントから、セイヨウミツバチの採餌圏の半径3〜4キロを地図でなぞってみると、北方には神代植物公園や野川公園、南には生田緑地、西はよみうりランドの丘を含む多摩丘陵地帯と、ミツバチにとってはかなり恵まれた生息環境だ。そういえば数年前にTVで報道されたミツバチ盗難事件はここから少し下流の世田谷区の多摩川沿いの養蜂場だった。許されるものならこの河川敷を冬越し用養蜂場に利用したいぐらいだ。

2012/11/07

槌の子


昔のこも編み機の現物を見ようと調布市郷土博物館に出向いた。公開展示はされてなかったが、職員の方の好意で保管庫の中へ入れてもらうと、5台のこも編み機(資料館の品目名称は「俵編み機」)が見つかった。
(上写真は先日自分で作った編み機に一番近い形をしていた明治時代の編み機のスケッチ。)

そして、調布の農家では木製の槌の子(ツチノコ)に代えて、小石を利用していたことを知ったのは予期せぬ収穫。身近に槌の子に利用出来そうな重い木がなくて腐心していた。

先人に習って早速自分も槌の子用石を探しに多摩川の河原へ行った。河川上流域になる山梨で見る川石はゴツゴツと角のあるものが多いが、川底をゴロゴロ転がって河口に近い調布まで来た石はすっかり角がとれ丸くて握りやすい形になっている。

重量約200gの小石を6個、500〜600gの大きめの石を6個、あまりに形が整っているので用途未定でなんとなく拾った石2個。総計14個、6kgを抱えて散歩の帰路は電車に変更するはめになった。

2012/11/05

ヨシとススキの収穫


ヨシやススキの刈取り適期は、“雪が降り始める前、草が生(ナマ)過ぎず枯れ過ぎずの状態”なのだそうだ。であれば今がそのタイミングと今日はその収穫作業。これでミツバチ巣箱の防寒こも巻き用の稲藁に加えて、冬の防風ヨシズ、夏の日よけスダレ、アート巣箱の茅葺屋根などの製作に必要な材料が確保できた。

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人間は考える葦である」はよく知られたフレーズだが、他にもヨシにまつわる格言や言い回しが数多くあることを知った。例えば、. . .
  • 「葦の髄から天井をのぞく」=視野が狭くては真実を理解できない。(ススキと違いヨシの茎には確かに小さな空洞=髄がある。)
  • 「葦巣(いそう)の悔い」= 水辺の葦に作った鳥の巣のようにいつも風や水の危険にさらされている不安定な生活。
  • 「すべての風になびくヨシ」= 周りの様子でコロコロと態度を変える節操のなさ。(フランス)
  • 「ヨシによりかかる」= あてにならないものに頼ってはいけない。(イギリス)
  • 「嵐がくればオークは倒れるが、ヨシは立っている」=硬いだけでは駄目。 時には柔軟に。(ヨーロッパ)
  • . . . 
    巣箱のこも巻きを思い立ったおかげで、「葦」にまつわる雑学を随分と学んだ。そして人間と葦のつき合いは思っていた以上に深くて長いことを改めて知った。

    蛇足:
    ヨシまたはアシ(学名: Phragmites australis)は、イネ科ヨシ属の多年草。漢字では葦、芦、蘆、葭。 
    「ヨシ」という和名は、「アシ」が「悪し」に通じるのを忌んで「良し」と言い替えられるようになった。

    2012/11/04

    八ヶ岳南麓紅葉情報 2012/11/04

    川俣川東沢渓谷「赤い橋」の南下流方向も残っているのはアカマツの緑とカラマツの黄葉だけになった。(後方は南アルプスの北岳)

    予報では明日から天気は下り坂。今年の「赤い橋」周辺の紅葉は今日が見納めになりそう。

    この秋、あちこちで目につくのがビッシリと実を付けたマユミの木。遠くから見ると満開の紅梅のように見える。
    そして、十数羽のカラスがマユミの木に群れてその実をついばんでいるのをしばしば目撃する。

    蜂日和


    秋日和の一日。温かい気温に誘われてか、ここ数日ほとんど姿を見せなかったミツバチが久しぶりに巣門前で賑やかに乱舞している。(午後1時過ぎの光景、気温10.5度)

    そして、開店休業状態だったスズメバチトラップも今日は久しぶりに千客万来。

    2012/11/02

    八ヶ岳南麓の紅葉情報


    甲斐大泉駅上の防火帯は、カラマツ黄葉見物の隠れた名所。今日は遠くに富士の姿も見え一層八ヶ岳南麓らしい風景画だった。

    追記:(11月12日)  上写真から10日後の防火帯。すっかり色づいたカラマツの黄葉は今が一番の見頃。数日前に作業が入って防火帯のススキは刈り取られてしまった。

    2012/11/01

    巣箱の菰巻き(こもまき)

    「防寒は菰巻きでいこうよ」。発案者はアート巣箱に情熱を燃やす蜂友YS氏。これまで巣箱防寒シェルターはスタイロフォーム一辺倒だったが、確かにニホンミツバチには天然素材の菰(こも)の方が似合いそうだ。


    まずは菰編み機を製作し、今後は順次菰巻きに変えていくことにした。

    菰編み機の設計で特に留意したポイントは;

    (a) 各種の草に使えるように取付け取外しができる"菰桁(こもげた)補助板"

    (b) スツールに座って作業ができるよう作業位置57cm高になる長い脚

    (c) 大きなサイズの作品も編める145cm長の長めのこもげた


    後は“槌の子(つちのこ)”(=糸を巻きつける錘)。骨董市では黒光りした木製のものをよく見かけるが、多摩川が近い調布では河原の小石の槌の子も利用されていたようだ。木製、小石の両方を準備すればほぼ万全だろう。

    早速、”草木編み”では一日の長がある師匠の基礎的な授業を受け、最初の仕事は比較的シンプルなLA式巣箱用の菰を稲藁を使って編んでみた。思いのほか綺麗に仕上がり作業も結構楽しい。(上写真)

    この冬は、稲わら、薄(ススキ)、葦(ヨシ or アシ)、篠竹(シノダケ)など、身近で手に入る天然素材を利用して、巣箱の日除け葦簾(ヨシズ)、干物用筵(ムシロ)、...などを編んでみようと思う。