2013/10/26

漬物の季節

Jマート長坂店の入口に山のように並ぶ漬物容器。八ヶ岳南麓に冬が近いことを報せる晩秋の風物誌だ。

それに触発されたせいか、最近はこまめに漬物を作るようになった。数十リットルの漬物容器を使う地元の農家の人から見れば、卓上容器での漬物などはママゴト遊びと笑われそうだが、それでもやっている本人は結構真剣なのだ。

一番頻繁に作るのが浅漬け。(丸容器)
鍋料理などで食べきれなかった野菜を適当にきざみ、上からエバラの浅漬の素を振りかけるだけだから素人の自分でもそれなりの味のものができる。その上、買過ぎた生野菜を腐らせることがほとんどなくなったのも大いに助かる。

今回は、一週間後にみえる客人と飲む酒のさかな用にと大根、ニンジン、キュウリなどを漬けてみた。(角容器)
レシピは以前地元の蜂友HW氏に教わった地元婦人会創作の「野沢菜の変わり漬け」を転用。ビミサンとラッキョウ酢を等分に合わせ、それに赤唐辛子を加える。独自な工夫として生姜の薄切りと乾燥山椒果皮も加えたが、後から考えるとどちらか一方だけにした方が良かったのかも知れない。

ちなみにビミサンは山梨県下では超有名なダシつゆ。甲府の老舗醸造会社テンヨ武田の製品。ナショナルブランド製品とは一味違う味で県外にも結構ファンが多いらしい。毎年ミツバチの分蜂見学に見える鹿児島在住のIZ氏夫妻も、毎回ダース単位のビミサンを車のトランクに積んで九州へ帰る。IZ夫人の造るビミサン漬けが近所ですっかり評判になり、年々漬ける量を増やさなければならなくなったのだそうだ。

2013/10/25

ミード(蜂蜜酒)ブーム

ここ数年、欧米で自家製ミード(蜂蜜酒)が静かなブームらしい。

ミードは人類が最初に知った醸造酒で、古代〜中世には「Nectar of the Gods(神々の甘露)」と呼ばれた高貴な飲料だったそうだ。

砂糖や葡萄ワインがより手軽な食材になるにつれミードの影はじょじょに薄れてしまったが、葡萄栽培に向かない北欧や東欧の寒い地に住むゲルマン人やスラブ系民族の間で、あるいは教会の儀式用などに、ミード自家醸造の文化は引き継がれてきたのだという。

ところがそのミードに突然リバイバルが起きた。「エリザベス」、「恋におちたシェイクスピア」、「ロード・オブ・リング」などの映画で、たて続けにミードを飲む場面が演じられたのがその引き金になった、と解説するむきもある。もちろん、オーガニックフードやスローフードなどへの関心の高まりがその下地としてあってのことだろう。

いまではエリザベス一世がミード愛飲家であったことも広く知られるようになり、ローズマリー、タイムなどのハーブで香りづけした“女王陛下のレシピ”は、そんなミード愛好家達の間で人気のレシピになっている。

ミードには媚薬や強壮剤としての効能があると信じられ、新郎新婦は結婚直後の一ヶ月間、自宅にこもってミードを飲んで子作りに励んだのがハネムーン(honey moon)という言葉の由来と言われいる。ロシアのサロン画家、Konstantin Makovskyの作品「Cup of honey drink (mead)」にはそんな初々しい新婦の姿が描かれている。
(写真はWikipediaから借用)

2013/10/24

サクラソウの目

一昨日読んだ「動物を守りたい君へ」の中に、鷲谷いづみ氏のサクラソウの研究に関する記述があった。

その内容が、先日、都立農業高校の公開講座で聞いたカタクリの結実率低下問題と酷似していることに興味を感じ、再び岩波ジュニア新書の中で見つけた鷲谷いづみ著「さとやま――生物多様性と生態系模様  」をアマゾン経由で購入した。

「さとやま」に書かれているサクラソウに関する話を要約すると;
  • サクラソウの大きな群落ではたくさんの種子ができるのに、孤立している小さな群落では花は咲いても種子ができない。だからその群落はいつの間にか消えてしまう。

  • 原因は、サクラソウの花粉交配を行なっているマルハナバチが小さな群落には訪れないから。

  • マルハナバチにとっては、春先に花が咲くサクラソウだけでは不満。春〜秋の間、次々と花が咲いて食糧を供給してくれる植物が周りにないと住みづらい。

  • また、マルハナバチは野ネズミが造った地中の穴に巣を作る。だから、近くに野ネズミが住めるような雑木林があって欲しい。
つまりサクラソウは . . .

  ①栄養と水分を与えてくれる湿地
  ②花粉交配役のマルハナバチ
  ③マルハナバチんお食料になる四季折々に咲く草花
  ④マルハナバチの棲家になる野ねずみの巣穴
  ⑤野ネズミに餌を供給する雑木林

. . . の全てが揃って初めて群落を維持できる。パッチワークのような自然界のつながりが興味深い。
鷲谷氏の研究内容をもう少し詳しく知りたいと注文した「さとやま」だったが、少々内容への期待違いがあった。同氏の別著、「サクラソウの目」か「サクラソウの分子遺伝生態学」の方が今回の目的にはより適当だったようだ。

注文したら翌日には配送されてくるネットショップは実に便利だが、時には今回のような勘違いも起きる。だから時には本屋を歩きまわったり、図書館をのぞいてみることも必要ということだ。

蛇足:
「さとやま」は、
今回の購入目的から少々ずれてはいたとはいえ、この本自体は実に面白く、決して無駄な買い物になったわけではない。

2013/10/23

(続々) 山葡萄ワイン 2013

. . . 「続 山葡萄ワイン 2013」からの続き

10月9日
第一回目濾過。晒布袋で果汁と種・皮を分離。重量は5.7kg(液+果皮・種)から3.4kg(液のみ)に減少。
同時に比重計測を行ったが今ひとつ計測値の読み方や、その意味するところが不明。マニュアルを再読する必要性を痛感。
(除去した種•皮は1.8Lのホワイトリカーに漬けに。)



10月10日
発酵が止まったので砂糖(300g)を追加。数時間後には液面に細かい泡が発生。エアーロックを通過するガスも盛ん。

10月23日
2回目の濾過。同時に果実酒瓶から1ガロンデミジョンに容器を移し替えた。

数日前から液面の泡の発生が消え、エアーロックを通過する炭酸ガスの動きも非常に遅くなっていたので試飲してみるとほとんど甘みがない。氷砂糖100gの発酵用糖質を追加。

外気温が15度を切る日が多くなったので、常時スイッチオンにしてある寝室のパネルヒーターの近くに置いて保温することにした。(上写真。直近室温19〜21度)

(ホワイトリカーに漬けていた種•果皮を晒布で搾り、液部分に氷砂糖(100g)を加えた果実酒に。)

2013/10/22

岩波ジュニア新書

若い世代の良き話し相手として、このシリーズを注目してください。わたしたちもまた、きみたちの明日に刮目しています。 . . . ("岩波ジュニア新書の発足に際して"より)

35年前、中学生、高校生を主な読者対象として創刊された岩波ジュニア新書。一流の執筆者が、その時代のホットな問題を取り上げて、難しいテーマを平易な語り口で解説してくれる。"古い世代"もおおいに気に入って愛読しているシリーズ図書の一つだ。

その岩波ジュニア新書の最新刊が、10月18日に発刊された「動物を守りたい君へ」。

「本当に動物のためになることってなんだろう?」. . . 帯に書かれたやや挑発的なコピーが暗示しているように、"動物を守りたい"ので獣医を目指す中学生や高校生へのメッセージの形をとりながら、実は、短絡的な動物愛護精神や、近視眼的な環境保護の問題対処活動に対する大人への辛辣な批判とも受け止めた。

著者は麻布大学の高槻成紀教授。八ヶ岳自然クラブのフクロウグループが、巣箱から回収した巣材や遺留物を提供している先生で、研究室の学生を連れて八ヶ岳南麓へも何度か現地調査に見えている。

というわけで、「フクロウと森林伐採」の章では八ヶ岳南麓のフクロウについても数ページを割き、我々フクロウグループの活動にも触れていただいている。

2013/10/21

木の実が豊作

確たるデーターがあってのことではないが、今年の秋は色々な木の実が豊作のように感じる。

落下したキープ協会のアオナシの果実。


山荘庭の栗とコナラのドングリ。

2013/10/19

都立農業高校公開講座


都立農業高校の公開講座の初日。教場は同校の神代農場。自宅から徒歩で25分、その大半が散策に快適な「深大寺通り」。午前中だけの講座が終わった後は深大寺蕎麦の昼食をとり、その後は深大寺神代植物公園周辺を散策できる、と通学コースとしては申し分ない。

国分寺崖線の谷頭に位置する神代農場は、敷地内に“ハケ”の湧水が流れる低地湿地帯と、それを取り囲むように連なる雑木林や竹林の傾斜地や台地。そんな変化に富んだ自然環境を利用して、水稲耕作、ワサビ栽培、ニジマス養殖、椎茸・タケノコ育成、. . . などの農業実習が行われている。
(下写真は京王線沿線を案内する街はぴから拝借した農場敷地内風景。)

神代農場はカタクリの群生地として近隣住民には良く知られている場所でカタクリシーズンの農場開放日には」多くの見学者が訪れる。

公開講座は、竹炭作製、竹籠製作、ニジマス燻製、...など作業中心のカリキュラムだが今日は3時間の座学。講義名称は「武蔵野の自然の成り立ちと生物多様性」。

“常緑広葉樹林帯の武蔵野になぜカタクリが生き残ったのか?”
その謎解きを、武蔵野の植生やそこに住む人々の生活を、近世→中世→古代→弥生→縄文→後期旧石器(=最終氷期)と逆上って解説していく小川先生の講義は、さながら実験刑事トトリ風の推論の展開が面白く、3時間の授業はあっという間に終わってしまった。

そして今日の講義ではカタクリに関する気になる話も。農場敷地内のカタクリの結実率(種子を作る株 v.s. 開花する株)が異常に低いのだそうだ。

その原因が「自家不和合性」の現象なのか?あるいは「ポリネーター減少」に起因するものなのか?これまでの実験や観察からは、ポリネーター要因への疑念が高まりつつあるとのことだ。

もしそうであるなら、神代農場のカタクリ問題は、八ヶ岳南麓のミツバチ自然巣分蜂群捕獲数急減問題に繋がってくる。さらには、近年注目を集めるようになってきた"自然界のポリネーター不足による環境・農業問題"と同根の現象と言えそうだ。

(カタクリの写真は、神代農場でなく、近くの神代植物公園で今年春に撮影したもの。このカタクリは自生ではなく、背後のニリンソウとともに人工的に移植されたものと思う。訪花しているのはセイヨウミツバチのようだ。)

2013/10/12

長野県富士見高等学校学園祭


長野県富士見高等学校の“しらかば祭”へ。

同校園芸科はここ数年実に意気盛んだ。特に、農業クラブ大会での活躍には目を見張るものがある。

“農業系高校生の甲子園”とも呼ばれる「日本農業クラブ大会」。その全国大会に出場できるのは、県大会、ブロック大会と二つの予備選で最優秀賞を獲得して初めて可能になる狭き門。その最初の関門である長野県大会で、今年富士見高校園芸科は、8部門中5部門で最優秀賞を、3部門で優秀賞を受賞するという快挙を成し遂げた。

そして、北信越ブロック代表としてバイテク部、養蜂部、平板測量競技、農業情報処理競技と4つの部門で全国大会出場を実現したのは実に立派。そんな同校園芸科の活気は、3年連続全国大会出場、そして昨年は全国大会で最優秀賞と文部大臣賞という同校養蜂部の華々しい活躍が引き金になった、と自分は勝手に推測しているのだが(?)

学園祭で見たいものは他にもあった。

一つは、今年の春に蒔種したビー・ガーデンの赤ソバ
既に流蜜時期を過ぎたのかミツバチの姿は見かけなかったが、ハーブ中心だったビーガーデンに赤ソバが加わったことで、花畑に“ニホンミツバチらしさ”が濃くなった感じがする。
そしてもう一つは養蜂部の皆さんの顔。
1月の盗難事件に続いて、この8月に二度目のミツバチ巣箱の盗難にあったことを新聞のニュースで知った。ミツバチを飼育していて、「逃去」や「群の消滅」は頻繁に遭遇すること。でも人間に盗まれて群を失った時の痛手はそれ以上に深く複雑だ。
相当落ち込んでいるのではと心配しながらの訪問だったが、養蜂部の若者たちは以前と変わらないいい笑顔をしていた。それにしても、高校生達のミツバチを盗むドロボーには腹が立つ。

2013/10/10

石空渓谷の野外教室


先日の北八ヶ岳亀甲湖での戸外授業に続くフォッサマグナ授業の第二弾。青空教室は、石空(いしうとろ)大断層露頭の眼前の河原で開かれた。フォッサマグナの授業にはこれ以上の場所はないだろう。


実はこの場所、以前単独で見学に来たことがある。その時、説明掲示板を読んでも一向に断層の見分けがつかず、意気阻喪した記憶がある。
でも今日の講義で、「案内板を立てた時にはもっとはっきり地層が見えていたのでしょう。でもその後の崩落で残念ながら当時ほど明確ではありません。私も最初ここに立った時にはとまどいました。」という講師の話を聞いて少しは安堵したのも今日の講義の収獲の一つ。
+ + + + +


2011年の台風の大雨で落下した一の滝と二の滝の間の架け橋。以来、石空渓谷の精進ヶ滝トレッキングコースは通行止めになっていたが橋も新しく架け替えられ、コースもこの六月一日から全面開通した。
まだ紅葉には早かったが清流に沿っての小ハイキングは爽快。

2013/10/08

床下養蜂

築30年近くにもなると、山荘のあちこちにガタがくる。漏水事故を起こした水道・給湯管の取替え工事がやっと終わり、今は床下の断熱材の入替え工事中。

作業の邪魔になるので、ここ数日は、この30年間に床下に溜め込んできた物品(端材や廃材、捨てる決断ができない不要品ばかりなのだが)の整理作業で忙しい。

そして、片付けた後の床下には、思いのほかスペースがあることに気づいた。その空間を眺めていると、ここにミツバチの巣箱を置いて「床下養蜂」をやってみよう、という思いが募ってきた。

天井裏や床下に住みついたミツバチが、長期間生存した例はしばしば見聞する。すぐ近くの陶芸家氏のログハウスの天井裏に住んでいるミツバチは、今年で12〜3年目になるそうだ。

敬愛する吉田弘蔵翁も;
. . . 信濃國埴科郡坂城町宮澤甲子之助氏の土蔵の床下に住む蜜蜂は、氏の祖父さへも其の来歴を知らぬ程永年居るのであるが . . .
と「實驗養蜂新書」に記している。

巣箱飼育群で、10年以上にも渡ってミツバチが継続して住み続けた、という話はこれまで聞いたことがない。天井裏や床下には、飼育巣箱にはないなにかがあるのに違いない。

我家の貧相な床下を、宮澤家の土蔵の床下と比ぶべくもないだろうが、「床下養蜂」は試してみる価値はあるだろう。
  • コンクリートの布基礎に通用門の穴を開け、ミツバチは通れるがスズメバチは通れないような鉄格子を取り付けよう。
  • むき出しの土の表面に土間防湿シートで覆って湿気の発生を抑えよう。
  • 手持ちの巣箱でもなんとか置けそうだが、床下専用の巣箱を新たに設計した方がいいだろう。
  • この床下群からは採蜜は一切しないで、毎春の分蜂群の供給元としてだけの役割を負ってもらおう。
  • . . . 
断熱材工事もまだ終わっていないというのに、頭の中は既に「床下養蜂」作業へと移行している。

2013/10/07

(続) 山葡萄ワイン 2013

. . . 「山葡萄ワイン 2013」からの続き


昨年と違い今年の山葡萄ワイン作りは発酵がうまく進んでいるようで、気泡が次々とエアーロックを通過していく。

「ガラス製のエアーロックの方が澄み切ったいい音がして好ましい」・ ・ ・ ノルマンディーのワイン師匠のご託宣だが、まだガラス製を入手できていないので、今年もとりあえずはプラスチック製エアーロックで我慢している。“ボワン!”と少々濁った音だが、それでも夜の室内にその音がリズミカルに聞こえると、なんとなく部屋が温かくなる。

以下がこれまでの作業の記録:
  • 9月25日 ブドウ採取、採取量 7.0kg
  • 9月26日 摘果・瓶詰め
    - ブドウ菌を残すため水洗いは一切せず。
    - 渋みを抑えたいので果柄は全て外し果粒だけに。
    - 少量づつポテトマッシャーで潰し8L果実酒瓶に充填。
    - ぶどう液量(皮、種込み)= 5.7kg
  • 翌日(9/27)から発酵気泡が発生し始めたが、発生頻度は徐々にスローダウンし、9月29日には気泡の流れはほぼ停止。
  • 9月30日 ワインイースト菌 5g、砂糖100gを添加して発酵を促す。加えた一時間くらい後から発酵が再開。エアーロック内を盛んに(一分間に10回くらい)気泡が通過する。
  • 10/7 気泡の通過は一分間に2〜3回までにスローダウン。
. . . 「続々 山葡萄ワイン 2013」へ続く

2013/10/06

山栗が豊作

風が吹いていようがいまいが、昼間であろうが夜中であろうが、ここ数日、栗の実が屋根を転がる音がひっきりなしだ。ドスンと大きな音がして、驚かされることも度々だ。


小粒で食べるのが面倒なので無視していたが、通路に転がっているのを踏み潰すのも忍びないので、掃除がてら拾い始めたら直ぐに洗い籠が一杯になった。
圧力鍋で10分間茹でて自然放熱。冷めた実をナイフで真っ二つに割り、小さなスプーンで果肉をほじって食べる。

これが思いのほか美味しい。香ばしさと、ほどよい甘さがいかにも山里の秋の味。つい夢中になって食べ続けていた。
明日もう一篭拾拾うことにする。

2013/10/03

御嶽山


一泊二日で御嶽山の“山頂の紅葉”見物へ。快晴の秋晴れというわけにはいかなかったが、時折、風で雲が流されて山頂が姿を現すと9合目付近は今紅葉のピーク。出足が遅れ雪の御嶽山を見るはめになってしまった去年の借りを返した思いだ。

宿泊したのは昨年同様「おん宿蔦屋」。食事の美味しさが気に入っている木曽福島の老舗旅館。メニューが豊富だけでなく、一品一品が丁寧に調理されているのがよく分かる味。

中山道木曽路十一宿の中で木曽福島は、古い宿場の街並み保存の点では、妻籠、馬籠、奈良井ほど有名ではないかもしれない。
でも通りを歩くと、自分たちの街を美しくしたい、という住民の意思がそこかしこに感じられて好感の持てる街だ。

朝早く、路地のあちこちに響く鈴の音。小学生のランドセルに付けられた熊除けの鈴だが、山国の風物詩のように耳に心地よい。早朝の散歩ですれ違う小学生達が、皆元気の良い朝の挨拶をしてくれるのも気持ちが良い。