2013/09/29

アサギマダラ二態


昨日の鷲鷹ウォッチングの時に見かけたアサギマダラ。標高1600mの白樺峠のはるか上空を風に流されるように飛んでいた。九州や沖縄、あるいは、台湾への渡りの途中なのだろうか?思わず「ガンバレ!」と声をかけた。

「タカの渡り観察ガイドブック」(文一総合出版刊)によると、クマタカとほほ同じ時期に、秋の渡りのアサギマダラが白樺峠を通過するそうだ。飛翔する陰影をワシタカと見間違うこともあるらしい。(右スケッチも同書から)


そして、ここ数日山荘の庭で頻繁に見かけるアサギマダラ。もうとっくに花期を終えたタムラソウやサラシナショウマの花で羽根を休めているがいまひとつ元気がない。旅立ちは断念し、ここを終の棲家と決めたかのだろうか?
こちらにも同じように「ガンバレ!」と声をかけたくなる。

2013/09/28

再び白樺峠へ


今シーズンせめてもう一度と9/22に出向いた白樺峠を再訪した。今回の同行仲間は、バードウォッチングだけでなくバードカービングにも長けたKM氏と、野生生物の撮影ではプロ並みの腕と実績を持つKT氏。

午前10時半に現地に到着し、午後2時半までの4時間の観察の間、上空には次々と鷲鷹の姿が現れ、ミニ鷹柱も数回発生し、昼食のおにぎりをゆっくりと食べる間もないほどエキサイティングな時間が続いた。

自分の判断の正否を即座に確認してくれるベテランウォッチャーが側にいるお陰で、サシバ、ハチクマ、ノスリの基本三種が見分けられるようになったのが今日の大きな収穫。

また、鳥種の判定で写真撮影の重要さも認識させられた。例えば上の写真。KT氏撮影のものだが、ノスリ識別のポイントが見事に写し込まれている。

一方自分で撮影した右の写真。「ハチクマ?それともノスリ?」と、いつも「?」マーク付きでしか同定できないもどかしさがある。カメラの差だけではないことは重々知りながらも、ついネットで新しいカメラを探し始めている。

2013/09/27

北八ツ池巡り


北八ヶ岳には、白駒池、雨池、双子池、亀甲(きっこう)池、血の池、七つ池、茶水の池、みどり池、. . . と、大小様々な多くの湖が点在する。

今日の企画「北八ヶ岳池巡り」(八ヶ岳自然クラブ主催)は、大河原峠〜双子山(2223m)〜双子池(雄池、雌池)〜亀甲池をハイクし、早秋の景色を楽しみながら湖沼生成の過程を学ぼうというもの。

快晴。清涼な秋の大気。南アルプス、中央アルプス、北アルプス、浅間山、八ヶ岳と、日本列島中央地溝帯が遠望でき、今日のテーマにお誂え向きの絶好の天気が終日続いた。

台風18号と20号がもたらした雨のせいか亀甲池は満水。湖底の亀甲文様を見ることはできなかったが、湖畔で行われたクラブメンバーで地質学者のKM氏の戸外授業は、テーマの対象の山塊や湖沼を眼前にしながらなので一層の臨場感が湧く。

130万年前の八ヶ岳古火山の生誕に始まり、幾度もの噴火を繰り返しながら標高が3400Mまでになった八ヶ岳。その後の大噴火で頂部を吹き飛ばし、新参者の富士山に高さ比べで追い抜かれてしまったのが10万年ほど前の話。北八ヶ岳に数多くの湖ができたのはそれからずっと後のことで、地質学的には"ごくごく最近の出来事"なのだそうだ。

KM氏の次回戸外授業は、フォッサマグナを挟んだ対岸、南アルプスの麓の精進ヶ滝で10月10日に予定されている。

2013/09/22

鷹柱見学


八ヶ岳自然文化園主催の「八ヶ岳講座: タカの渡り観察会」に参加。フィールドは上高地乗鞍スーパー林道の白樺峠。猛禽類ウォッチングを思い立ってから2年、やっと念願の白樺峠デビューが実現した。

タカの渡り観察ガイドブック(注)によれば、信越、関東北部で子育てを終えたワシタカの渡りは、
  • 上昇気流を利用してできるだけ高く舞い上がり、
  • 次のポイントめがけて一気に滑空飛行 . . . 
  • を繰り返し、体力を消耗しないで、ハイスピード飛行での移動を実現するそうだ。
白樺峠は . . .
  • ハチクマのように朝鮮半島・中国大陸経由で東南アジアへ向かうグループ、
  • サシバのように沖縄諸島・台湾経由で東南アジアを目指すどちらのグループも通過する渡り鳥銀座。
  • 松本平野から梓川沿いの渓谷に流れ込んだ風が、奈川の渓谷で上昇気流を立ち上げる。その上昇気流を利用しようとワシタカが新潟、群馬、埼玉、栃木方面から集結する。




信州ワシタカ類渡り調査研究グループの調査によれば、今年の白樺峠での渡りは、台風18号が通過した9月17日にハイシーズンを迎え、その後に続いたここ数日の晴天を利用して、付近の山野で待機していた多くの鷲鷹も既に南を目指して旅立ってしまったようだ。

ということで、今日は大きな鷹柱の出現は無かったが、それでもサシバ、ハチクマ、ハヤブサなどの猛禽類が確認できたのでデビュー初日にしては上出来の成果だろう。
(上写真の円内は飛翔するハチクマ。米粒のように写った姿を思いっきり拡大したもの。)

前述の研究グループの調査では、昨年秋(9/1〜11/13)に白樺峠を通過したワシタカの総数は18,679羽。今シーズンはこれまでまだ7,843羽しかカウントされていないので、今年も昨年とほぼ同数のワシタカが白樺峠を通過するとするとすれば、これから10,000羽近い数のワシタカを見られるはずだ。

鷹柱が多く発生するのは、上昇気流が発生する雨上がり後の晴天日。台風20号が予定どおり通過すれば、今週金曜日(9/27)は今シーズンのピークになりそうな気配なので再度の白樺峠詣になりそうだ。

注記:信州ワシタカ類渡り調査研究グループ著、文一総合出版刊、2枚のスケッチは、同書掲載の図を転写し一部加工したもの。

2013/09/21

秋日和

野草畑のあちこちに咲いているアキノキリンソウの株をミツバチ達が忙しそうに飛び回っている。わが家周辺で、アキノキリンソウは初秋〜中秋の主要蜜源花。

一方、秋の陽光を浴び巣門前でのんびりと日向ぼっこをするミツバチ達も。それぞれが秋日和を満喫している風情だ。

2013/09/20

赤山椒シーズン


山椒の実がやっと色づいてきた。昨年に比べて約一週間ほど遅い。大半の樹が今は②〜③の段階。今から一週間も経たないうちに④へと進み時を経ずして果皮は地上に散ってしまう。収穫のチャンスはここ数日のようだ。

乾燥後の色合いは3週間前に収穫したものと比較するとこれだけの差がある。味覚や香りにどのような違いがあるのか楽しみだ。

2013/09/19

山葡萄ワイン 2013

ここ数日の好天気で一気に山葡萄の実が熟し、気の早い房はパラパラと果粒を落とし始めた。昨年は醗酵が今ひとつうまくいかず、ワインではなくジュースに終わってしまった山葡萄のワイン作り、今年こそはと念入りの準備を進めた。

昨年ワイン作りの手ほどきを受けたのはノルマンディーの賢人YM氏。氏の薦めに従いまずは「First Steps in Winemaking」の書籍を購入し、ワイン作りの全体像を理解することから始めた。

さらには、「ワイン作りはまさにバイオテクノロジー。科学的な管理が必要な奥の深い作業です . . . 比重計は手元に置いた方が良いでしょう」とのYM氏のコメントを思い起こし比重計も購入した。

ということで、今年は理論武装と生産設備はずいぶんと前進したが、YM氏が求める肝心の“科学的な管理能力”となると一朝一夕にはむずかしい。ともあれ、去年の失敗を踏まえながら再度挑戦してみようと思う。


. . . 「続 山葡萄ワイン 2013」へ続く

2013/09/09

御所の花展

武蔵野の自然がそのまま残っていると言われる皇居吹上御苑に咲く草花を、安野光雅画伯が1年4か月通って描いた画集「御所の花」(朝日新聞出版、2013年7月刊)の原画展。

ノアザミ、ツリフネソウ、ユウスゲ、キキョウ、オミナエシ、ワレモコウ. . . など、描かれた植物の多くは八ヶ岳高原でも馴染みのある草花。御所の庭には、天皇・皇后両陛下が、軽井沢や那須の御用邸から種子を持ち帰って育てた高原の野草も多いらしい。

野の花と小人たち―画集」のような、克明繊細な筆致で描かれた植物画を勝手に想像して出向いたが、予想とはずいぶん違っていた。


. . . 暮色が深まるほどに花色が明るく輝いてくるユウスゲ
. . . 種子を飛ばす大役を終え、今は風の吹くままにたなびくススキ
. . . モノトーンの冬の雑木林でひときわ目を引くイイギリ

画伯の心象風景を描いたのではと思えるほど、背景や細部の描写を簡素化した水墨画のような雰囲気の作品には、「野の花と. . . 」や「旅の絵本」シリーズとはまた違う安野ワールドがあった。

今日は巡回展覧会の東京での最終日。かなりの混雑を覚悟して出向いたが、ウィークデイの午前中ということもあってか、意外とゆっくりと鑑賞できたのは幸いだった。

(中写真はパンフレットからの転写)

2013/09/08

粉山椒用乳鉢

粉山椒はやはり使用する都度擦り潰した方が香りも麻味も引き立つ。で、購入したのがパキスタン産オニックス大理石の乳鉢。頑丈で使い勝手も悪くない。

2013/09/04

2013年度 かかしコンテスト

春から秋にかけて、八ヶ岳南麓〜七里岩〜釜無川流域の里山を飾ったカカシ達。ノミネートされた数多くの中から、最終選考で2013年コンテストの栄えある受賞者となった3人の発表です。(なお、選考は筆者の独断と偏見で行いました。)

金賞①
「雀退治」から「地産米PR」へと、時代の変化に合わせて役割を変えた営農センス、シックな装いと肩に掛けたビンテージ物の除草機でエコ農法をさりげなく宣伝し、軽く上げた左足で動きを加え、. . . と、心憎いばかりの工夫が随所に見られる秀作(長坂ブロック代表)


銀賞②
コスプレとメイドカフェをミックスしたようなファッションには賛否両論が出そうだが、衣服やアクセサリー小物、カラオケマイクの握り方など、細部にまで一切手抜きをしない真面目な創作態度を高く評価。物珍しさで雀が集まってきそうだ。(白州ブロック代表)



銅賞③ 
都会でのキャリア生活を捨て、無農薬栽培に夢を抱いて最近移住してきたアラフォー、 . . . 。そんなストリーを感じさせるブルーベリー畑のカカシ。奇抜なデザインのカカシが幅を利かす傾向の中で、控え目で質素な姿が好印象。(蔦木宿ブロック代表)





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番外編:
なんとなく気になった顔、顔、顔。


A: 農民歌舞伎役者
B: 大泉高原一の美形
C: 白州のマイケル・ジャクソン

2013/09/02

茶色スズメバチ?

ミツバチ巣箱の周りを飛んでいる見慣れない姿のスズメバチ。図鑑で調べるとチャイロスズメバチではと思われる(?)。

森林総合研究所の森林生物データーベースには、“攻撃性はかなり強い”とある。確かに、ネットで捕獲しようとすると反抗的な態度でこちらに向って来る。

チャイロスズメバチは、. . .
発見例は少なく,現在でも極めて稀な種である。. . . キイロスズメバチやモンスズメバチの巣に女王が単独で入り込み,相手の女王バチを殺して巣を乗っ取る . . .
. . . のだそうだ。(「都市のスズメバチ」)

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あまり姿の美しい蜂ではないので、スズメバチ酒の素材として使うのは気が進まない。生け捕りにすることは考えないで見つけ次第捕殺することにした。