2022/02/09

シクラメンコウムが満開


昨秋植えた原種シクラメンコウム(Cyclamen coum)から芽生えた9本の花茎のうち7本が開花した。小さな花とは聞いていたが満開時の花径がわずか2cm、大柄で華やかな園芸種シクラメンの花とは随分イメージが違う。そして、こちらの方が野草らしくて我が家のロックガーデンには似合いそうだ。

シクラメンコウムの原産地はコーカサス地方や黒海周辺の国々。その一つ、ウクライナ(Ukraine)は映画”ひまわり”の撮影地となったこともあってか「ウクライナ=ヒマワリ」のイメージが強いが、シクラメンコウムも国民的に愛されている野草らしい。その姿は記念硬貨にも刻まれている。




寒暖の差が激しいと言われるウクライナの自然に自生するシクラメンコウムは、寒さに強く、結氷するような寒気の中でも花を開くほど耐寒性の強い野草と言われている。時には氷点下10〜15度にもなる八ヶ岳高原標高1250mの高地に位置する我が家のロックガーデンでも露地植えで栽培できそうなのもいい。
塊茎で年々花芽の数が増えていくというのも興味深い。里芋のように地中に作る塊茎(右写真)は年数を経るごとに大きくなり、時には20cmを越す大きさになるらしい。そしてその大きな塊茎のあちこちから花芽が吹き出て花束のように花を咲かせるそうだ。


環境さえ合えばこぼれ種でもドンドン増えるらしいので春になったらとりあえず数十株をロックガーデンの一角に植え込んでみたい。これまでは花が皆無だった山荘の冬の庭で、雪の中にシクラメンのピンクの花が次々と花開く光景を想像すると今からワクワクする。

(写真はAlpine Garden Society, UKのホームページから借用)