2021/11/24

ロックガーデンの越冬対策


冬の寒さと乾燥を軽減するため、庭の落ち葉をかき集めてロックガーデン全体にふんわりと置き、その上にナイロンネットを乗せて枯葉が風で飛び散らされないようにした。

厳しい気候の英国、カナダ、アメリカ北部などのロックガーデンを見ると、冷気や土の乾燥過から草木を守るため、大きな麻布や藁で地表を覆ったり、樹木の根回りに枯れ草を敷きつめたり、幼木を風除け布で囲ったりしている。

我が家のロックガーデンには、主に亜高山帯に自生している植物を北海道の園芸店から仕入れたものなので寒さには強いはずだ。ただ植え付けてから一年未満のものばかりなので、まだ十分に根が張っていないだろう。で、八ヶ岳おろしの寒風や、長期留守中の乾燥に耐えきれないのではと今年の冬は多少過保護に対応することにした。

ガンコウラン(クロウベリー)、コケモモ(リンゴンベリー)、ツルコケモモ(クランベリー)、クロマメノキ(浅間ブドウ)の4樹種が主な保護対象樹だが、枯葉の中にはリンネソウ、ノウゴウイチゴ、ミヤマキンポウゲ、ミネズオウ、チングルマ、ゲンチアナ、イワヒバなども埋もれている。

2021/11/05

いろは坂の紅葉

 奥日光への旅行の帰路、第1いろは坂から見た屏風岩の紅葉。



野生のツルコケモモ

この秋、山荘のロックガーデンにツルコケモモを移植した。ツルコケモモ(vaccinium oxycoccus)はコケモモ(Vaccinium vitis-idaea)と同じツツジ科スノキ属、生育環境は同じだろうと早合点しコケモモの隣り日当りの良い砂礫地」に植えた。

ところが、奥日光湯元で滞在したホテルロビーのガイドブックで、近くにツルコケモモの自生地があることを知り訪ねてみると、そこはワタスゲやモウセンゴケなども生えている小さな湿原だった。

改めて調べてみると、確かにツルコケモモは「湿原に生え、茎の所々から根を出してミズゴケの上を這う蔓性植物」とある。「高山の岩山などに生育し、地中の根茎を伸ばして株を広げていく常緑小低木」のコケモモとは生育環境が異なるようだ。

リンネソウでもそうだったが、鉢植えの苗木を購入し露地植えしようとする時は、まず事前にその草木の自生地を観察して生育環境を学ぶことが肝要だということを改めて知らされた。
今秋はもうタイミングを失したので、来春早々には、ツルコケモモを野鳥の水飲み場下の湿地へ移すことにする。

2021/11/04

落葉松はたくましかりけり

奥日光湯元で、これまでカラマツに抱いていたイメージを一新させられる体験をした。

八ヶ岳南麓や軽井沢でよく見られる、戦後に植林されたカラマツ林は、”やわらかな新緑”、”夕陽に映える黄葉”、”整然と林立する並木”など、叙情的・女性的な印象を持っていた。北原白秋の「落葉松」の詩や、野上彰作詞の女性合唱曲「落葉松」にもそんなイメージがある。
 
一方、奥日光湯ノ湖周辺のあちこちで見かけた天然木のカラマツは、エネルギッシュで逞しさに溢れていた。宿泊した宿の露天風呂の塀際に生えていたカラマツも、樹齢約400年、周囲5.41mで、樹勢いまだ衰えずという感じでその迫力に圧倒された。

もし、北原白秋や野上彰が滞在先の軽井沢から奥日光まで足を伸ばし、湯ノ湖周辺のカラマツを目にしていたら、”からまつはさびしかりけり”とか、”落葉松の夜の雨にわたしの心が濡れる”などの詩は生まれなかったのかもしれないと勝手な想像をした。

*下写真をクリックするとYouTubeに移動し「落葉松」の合唱が始まります
「落葉松」詩:野上彰、作曲:小林秀雄
演奏: 青森県八戸市立根城中学校合唱部

2021/11/03

日光の溶岩崖

日光で訪れた華厳の滝、瀑布も見事だが滝を囲む柱状節理の溶岩崖はそれに負けないほどに圧倒的な景観。その迫力を写真に写し込める技術がないのが残念。

2021/10/03

ハガキ(葉書)の木

今日、神代植物公園の散策で見たタラヨウ、手の届く高さの葉っぱの裏側を見ると落書き風の書込みが結構ある。

この葉っぱの裏を尖ったものでなぞると、傷跡が変色していつまでも残るのでメモ用紙として使える。宛名を書き、切手を貼れば郵便局でハガキとして受け付けてもくれる。タラヨウが別名”ハガキの木”とも呼ばれる由縁だ。


夜のNHK「青天を衝け(第29回)」は、奇しくも日本に郵便制度が誕生した時の物語。”郵便”、”切手” などの名称もその時生まれたらしい。

番組中でタラヨウのことにも触れるのではと期待したが残念ながらそんな場面はなかった。(写真はNHKアーカイブから)

1997年、当時の郵政省が環境基本計画の一環としてタラヨウを郵便局のシンボルツリーと定め、庁舎敷地にタラヨウを植樹することを推奨した。このことでタラヨウの木と郵便ハガキの間柄が一気に世間に認知されることになり、”タラヨウ=葉書”の認識が普及定着したようだ。

タラヨウには、ハガキと結びつくずっとずっと以前、紀元前5世紀のお釈迦様の時代から仏教教典との深くて長い結びつきがあったらしい。タラヨウの巨木・古木が全て寺院の境内にあり、郵便局敷地内のはまだほんの若木だという事実の背景にはそんな事情があったことを私はこれまで知らなかった。(参考資料:「禅の視点 -life- 」)


神代植物公園のミツバチ

秋の陽光に誘われ近くの神代植物公園を散策。萩園はややピークを過ぎ、バラ園は秋バラの開花がやっと始まったところ。ハギ園やバラ園では、花粉集めのミツバチが忙しく飛び回っていたが、見かける蜂はいつものようにセイヨウミツバチだけ。

マルバハギ:
神代植物公園のハギ園にはいろんな種類のハギが植え込まれているが、今日ミツバチが群れていたのはマルバハギの花だけだった。今日がたまたまそうだったのか?あるいは、マルバハギが特にミツバチに好まれるのか?


薔薇の花:
何百種類もあるバラの中でもミツバチが好むのは単衣か半八重の品種だけで、八重系のバラでみかけることはまずない、ということはこれまでの観察で分かっている。今日もミツバチが訪れていたのは半八重のワイルドファイアーだけ。

ギンナン拾い

あちこちで、地上に散らばった銀杏が目につくようになった。そこで今日は近くの公園で散歩がてらの銀杏拾い。銀杏といえば茶碗蒸しだが、我が家ではもっぱら煎り銀杏にしてお茶請けや晩酌の酒の肴で楽しむことにしている。

都心では銀杏をつける雌木の街路樹はすっかり減ったが、旬を楽しむ程度の量であれば、公園や大学敷地などに残された雌木の下で手軽に拾うことができる。

2021/09/27

ヤナギタケの季節

10日ほど前にのぞいた時はほとんど姿がないので ”今年は不作かな” と思っていたが、今日再度立ち寄ってみると、沢沿いのあちこちのヤナギの木に獲りきれないほどのヤナギタケ(ヌメリスギタケモドキ)が顔を出していた。
早速、幼菌(右)はみぞれ和えで、成菌(左)はキノコ鍋で今年初の味覚を楽しませてもらった。縄文時代から延々と続く人間の営み



2021/09/14

バードフィーダー


野鳥の水飲み場の近くに自作のバードフィーダーを設置した。実際に給餌をスタートするのはもう少し先、周辺の山野から餌になる木の実や野草の種が無くなってからになる。

自慢は板葺きの屋根。ドイツや北欧諸国で良く見かける伝統的木造家屋の板葺き屋根を模した。

材料を入手したのは随分以前のこと。地域の木工サークルで指導いただいた木工作家のM先生から頂戴した端材を大事に保管していたものだ。野鳥の餌台にはもったいないような世界の銘木の組み合わせになっている。
(傷んんだ板を葺き替えたため下表と一部一致しない部分もある)

台柱は敷地内の栗の大木を剪定した時に出た太枝を乾燥させておいたもの。バーナーで焼いて、たっぷりと砂利を入れた穴に立てたのでかなりの耐用年数があるはずだ。
バードバスとバードフィーダー、これで我が家の庭にミニバードサンクチュアリーができた。

ちなみに、4月にバードバスをオープンしてから水飲み・水浴びに訪れた野鳥は確認できただけで . . . キジコゲラホオジロ・イカル・サメビタキジョウビタキ・シジュウカラ・コガラ・ヤマガラ・ヒガラ・メジロ・クロツグミ、エナガ、カワラヒワ . . . の14種。冬鳥が渡って来るようになると客層はもう少し増えるだろう。

ミソハギ

野鳥の水飲み場下の湿地にミソハギ(Lythrum anceps)を移植した。土壌作りとして庭土にピートモスと水苔を混ぜ込んだ。

ネット情報では”ミソハギは耐寒性強い”とある。そのことがマイナス10〜15度の厳冬にも耐えることを指しているかどうかは分からない。今年はとりあえず2株だけ植え付け、この冬を越すことが確認できたら、来春にはもう少し株数を増やしたいと思う。

ミソハギが蜜源花としてミツバチに好まれることは確認済みだ。

2021/09/12

ツルコケモモの植付け

先日神代植物公園内の園芸店で購入した3本のツルコケモモ(クランベリー Vaccinium oxycoccos)の苗木を山荘のロックガーデンに移植した。昨年11月に植えたリンゴンベリー(コケモモ)の苗木は小さくまだ実をつけそうにないが、こちらは多数の果実をつけている。間もなく熟しそうなので楽しみだ。

果樹の苗木を購入する時、これからは多少値が張っても大きめの苗木を購入し、一年でも早く果実を味わうようにしたい。木が成長し実をつけるようのなるまでじっと待てるほど余生はそう長くなさそうだから。

2021/09/11

夏と冬、2回咲くシモバシラ


山荘の庭でシモバシラが花をたくさんつけている。シソ科の多年草シモバシラ(Collinsonia japonica)は、夏に咲くこの花より、冬に咲く”氷の花”の方が有名だ。

地上部の茎が枯れた後にも根は活動を続け、根から毛細管現象で吸い上げられた水分が茎の裂け目からしみだし、氷点下の外気温に触れて凍ってできる氷の花。東京近郊では高尾山のシモバシラが有名だが、すぐ近くの野川公園や神代植物公園でも気象条件が揃うとできることがある。ただ、太陽が出て気温が上がるとすぐに溶けて姿を消してしまうので、平地で氷のシモバシラに出会うのはそう容易ではない。

冬はどうしても足が遠のく山荘の庭で”氷のシモバシラの花”はまだ見たことはないが、氷のカミソリはこれまで何度か見た。”シモバシラの花”と違い、こちらは枯れ草の茎に強風がぶつかり、空気中の水蒸気が風の流れと反対の方向に結氷したもの。気象条件や形成過程は全く違うがどちらも不思議で美しい自然の造形。(右写真は2009/3/3 撮影)

2021/08/25

ツノハシバミ

 ツノハシバミ(Corylus sieboldiana)の実がだいぶ大きくなってきた。後一月も待てば食べられそうだ。

ツノハシバミの実を見ると連想ゲームのように思い出すのがオーデンセでの学校生活。ずいぶん昔のことだが、小田実の著書「なんでも見てやろう」に触発され、シベリヤ鉄道経由でデンマークに渡り最初の冬を過ごしたのがアンデルセンで有名なオーデンセの街の郊外にあるDalum Landbrugsskoleだった。

全寮制の学校で、寄宿舎と教室棟の間に大きな芝生の中庭があり、その片隅に大きなヘーゼルナッツ(=セイヨウハシバミ)の木が生えていた。授業が終わって寄宿舎へ帰る途中、その実を摘んで部屋に持ち帰り夜ポリポリとかじった。一番食べ盛りの年頃、多分寮の食事だけでは夜になると腹が減り、それを凌ぐためだったのだろう。
あのヘーゼルナッツの木は今でもあるだろうかと、学校の空撮画像で探してみたが記憶がいまひとつ曖昧で確定できない。

エゴノキの実

今年は庭のエゴノキ(Styrax japonica)の実が豊作だ。エゴノキの実は毒なので食べてはいけない、ということは知っている。果皮に含んでいるサポニンが消化管や胃壁を損傷するそうだ。

植物の根、葉、茎、実などに含まれるサポニンは”毒にも薬”にもなり、その性質は植物の種類によって異なるらしい。例えば、高麗人参、桔梗、アマチャズルなどのサポニンは、コレステロール除去、肥満予防、悪玉コレステロールの低減、血流改善、肝機能や免疫力の向上などの効能があり、漢方薬やサプリメントの貴重な原材料とされている。

一方、エゴノキのエゴサポニンはそのような効能はないようで、潰した果汁を川に流してアユやウナギなどを獲る”毒流し漁”に使われたという”毒”の面の方がよく知られている。その毒流し漁も、1951年施行された水産資源保護法で禁止されたので、”エゴノキの実を潰してウナギを獲って遊んだ”などという思い出を持つのは今では後期高齢者だけだろう。
ということで、今年豊作の我が家のエゴノキの実は、ヤマガラが冬越しの餌とする以外に使い道はなさそうだ。


2021/08/20

ワレモコウ


例年花茎をカメムシにかじられ花を咲かせる前に頭を垂れて終わってしまっていたワレモコウ、今年は見つけ次第駆除した甲斐もあってか数株が無事開花した。

今年の夏、八方尾根で見たワレモコウは我が家の庭のワレモコウに比べ二回り以上花穂が大きかった。調べてみるとカライトソウとワレモコウが天然交配したハッポウワレモコウ(Sanguisorba hakusanensis x S. officianalis)という種であることが分かった。

2021/08/19

キツネノカミソリ

庭の栗の木の根元でキツネノカミソリ(狐の剃刀 Lycoris sanguinea)が満開。春先に出た葉は球根に十分な栄養を蓄えると姿を消す。間もなく地中から一本の花茎がスッと伸びてきて先端に独特のオレンジ色の花を咲かせる。ヒガンバナやナツズイセンと同じく”葉見ず花見ず”と呼ばれる野草のひとつ。

名前の由来は、”葉をカミソリの刃に見立てて”とか、”花の色が狐色”などの説もあるようだが、”薄暗い林の中でひっそりと咲く花を狐火に例えて”という説が雰囲気として最も合う気がする。ただこの説では"カミソリ"の由縁については何も語ってくれないのが弱点。
であれば、一部地方で使われている”キツネノタイマツ”の名称が最適と思われそうだが、この呼び名はすでにスッポンタケ科のキノコの名前として定着しているだけでなく、ヒガンバナをキツネノタイマツと呼ぶ地方もあるらしいので話がややこしくなる。

2021/08/13

ノウゴウイチゴ

(左写真はWikipediaから拝借したもの)

ロックガーデンにノウゴウイチゴ(能郷苺 Fragaria iinumae)の苗を植えた。伯耆大山以北から北海道の日本海側の亜高山帯に自生する日本原産の野生の苺、江戸時代の本草学者飯沼慾斎が「能郷白山に自生している」と「草本図説」に記したことから命名されたそうだ。味と香りの良さで登山者に人気らしい。

岐阜、石川、福井、富山の県境に位置する両白山地、北の中心が白山(加賀白山 2702m)、南の中心が能郷白山(1617m)になる春、濃尾平野から北の国境を望んだときに一番遅くまで雪が残っているのが能郷白山だ。

能郷白山が位置する岐阜県本巣市の”議会だより(66号)”には、「北部高地ではノウゴウイチゴなどの希少な植物が観察され、イヌワシの姿も見ることができる」と記されている。
野生のノウゴウイチゴ観察と、憧れのイヌワシウォッチングを兼ねて訪ねてみたい気もするが、”登山道は急登の連続”とのネット情報もあり二の足を踏む。

 

2021/08/12

シナノナデシコ?


知人からいただいたシナノナデシコ(信濃撫子 Dianthus shinanensis) の種子をロックガーデンに蒔いた。シナノナデシコは亜高山の砂礫地に生育する多年草。北アルプスの長野県側に多く自生することからシナノ(信濃)の名前がついたそうだ。別名ミヤマナデシコ(深山撫子)。

シナノナデシコのタネと聞いた気がしているが、”タカネ”ナデシコの聞き違いかも知れない。高山性のナデシコの種子であることは確かなので、花が咲けばどちらの種かは容易に確定できるはずだ。
(上写真:左 シナノナデシコ 右:タカネナデシコ)

2021/08/11

八方池へ

白馬五竜高山植物園を訪ねた翌日八方池まで足を延ばすことにした。

天候はいまひとつだったが、登山道の道端には、ロックガーデンを造り始めてから特に興味を持つようになった、ハイマツ、ガンコウラン、クロマメノキ、イワイチョウ、コケモモ、ハッポウワレモコウ、ハッポウウスユキソウ、ミヤマコゴメグサ、タカネナデシコ、ハッポウタカネセンブリ、 . . . などの植物がが次々と姿を見せ飽きることはない小トレッキングコースを楽しめた。


帰路、木崎湖の近くにある北アルプス植物園に立ち寄ったが既に閉店時間を過ぎていて、お目当てのガンコウランとクロマメノキの苗木を入手する目的は果たせなかった。

2021/08/08

ヤマユリとコオニユリ


山荘敷地のあちこちでヤマユリの花が咲き出した。これからしばらくの間は庭の野草畑の主役になりそうだ。

以前敷地内にはコオニユリが多く自生していたが、いつの間にかその株数が減り、それにかわるかのようにヤマユリが増えた。ヤマユリは今年は20株以上が蕾をつけているがコオニユリは2株だけ。

NHK出版の「趣味の園芸」にコオニユリを種子から育てる方法が解説されているので、今年は自分もチャレンジしてみようと思う。数年がかりで庭に株数を増やし、さらにはお正月のユリネ料理も自家栽培のコオニユリから、. . . と取らぬ狸の皮算用。

2021/07/30

アサギマダラ


庭にヒヨドリバナやタムラソウが咲き始めると、待っていたかのようにアサギマダラが姿を現す。秋には九州、沖縄、あるいは遠く台湾まで渡ると言われるアサギマダラ、その飛行経路を調査するためのマーキング調査はよく知られている。

マーキングされたアサギマダラに出会えないかと、ここ数年、姿を見かけると丹念にチェックしているが、残念ながらまだそのチャンスに恵まれていない。

2021/07/29

クロスズメバチ (Vespula flaviceps)


今年も庭にクロスズメバチ(地蜂 ジバチ)の巣穴ができた。場所を変えながら毎年庭のどこかに巣を造る。

クロスズメバチは、地元ではヘボ、スガレなどとも呼ばれ、信州人はその幼虫の蜂の子を”最高に美味”とのたまう。シーズンになると地元の道の駅などでかなり高価な値段で売られているところを見るとあながち嘘ではないだろうが、馴染みのない者にとっては今ひとつ同調し難いところもある。ましてや”地蜂せんべい”までになるとかなり引いてしまう。

秋になると、蜂の子を手に入れるため初老の男達が少年のように林の中を走り回る。ヘボ追い、スガレ追いなどと呼ばれ、JA長野のウェブサイトには”ヘボ追いは信州男児の通過儀礼”とまで書かれている。

物静かなイメージの信州人が、”蜂の子”や”すがれ追い”のことになると俄然熱っぽくなるのはなぜだろうか?

2021/07/27

リンネソウの環境改善

 先日のリンネソウ自生地で学んだことをベースに、ロックガーデンのリンネソウ周辺に少し手を入れた。といっても、数個の岩を配置し、苔を貼り、エリカの木で直射日光を少し遮るようにした程度のこと。

構想としては、リンネソウの場所にタカネスギカズラを混植し、その周りをクロマメノキかガンコウランで囲みたい。ただ、これらの苗木を扱っている園芸店はそう多くなく、適当な苗木を入手するまでは少々時間がかかりそうだ。

2021/07/26

夕焼け空

東京ではなかなかお目にかかれない燃えるような夕焼け空。日本列島に接近中の台風8号の影響?

公家ゼミ?

雑木林を散策していて見かけた羽化直後のセミ(左)。エゾゼミと思う。この時期、エゾゼミは山荘敷地内でも時々目にする体調6cm以上もある大きなセミ(右)時事ドットコムには . . .

. . . 主に東北北海道地方に生息し、関東では希少な存在。涼しい場所を好み、セレブの住む避暑地の軽井沢などでしか見られないので見つけるのが難しくセミマニアの間では「公家」と呼ばれることもある . . .

 . . . と書かれている。”軽井沢”=”公家”の連想がいまひとつピンとこないが。

2021/07/25

今日の野草

いま庭で目立っている野草は、チダケサシ(Astilbe microphylla)とシモツケソウ(Filipendula multijuga)と . . . 

カワラナデシコ(Dianthus superbus L. var. longicalycinus)。
夏の花畑はピンクの花が多い。



2021/07/23

久しぶりのガマガエル

久しぶりにガマガエル(ニホンヒキガエル Bufo japonicus)と対面した。ずいぶん以前から山荘に住み着いていて夏になると顔を出す。

  • 去年と同じ個体なのだろうか?
  • ガマガエルの寿命は何年ぐらいだろうか?
  • 周辺には小川や水源の全くないのにどこにおたまじゃくしを産んでいるのだろうか?
  • 時には地中1mほどの深さまで凍結する地でどのように越冬しているのだろうか?

 . . . などなど、いろいろと疑問を持たせてくれるガマガエルだ。

バードバスの来客

ふだんはあんなに鳴き声や姿を見聞きするホオジロ(Emberiza cioides)だがこれまで一度も水飲み場に姿を見せないので気になっていた。が、今日初めて2羽で水浴に。バシャバシャと大きな音をたてかなり荒っぽい入浴スタイルだ。


そしてイカル(Eophona personata)も。冬場には時々バードフィーダで見かけるが、この時期はたまに鳴き声を聴くだけで姿を見ることは滅多にない。


水場近くの梢に止まって他の野鳥の水浴を眺めているのがコゲラ(Dendrocopos kizuki 英名:Japanese Pygmy Woodpecker)。時折舞い降りて水面をしげしげと見てはいるがまだ水を飲んだり、水の中に入って水浴びをする姿は見たことがない。臆病者なのか、それともカナヅチなのか?

午後遅めにみえた客。サメビタキ(Muscicapa sibirica)と思うが頻繁に見かける鳥ではないので確信はない。


それにしても水場がこんなにいろいろな野鳥を呼んでくれるとは思いもしなかった。この地域の野鳥はよほど水に不足していたに違いない。