2021/08/25

エゴノキの実

今年は庭のエゴノキ(Styrax japonica)の実が豊作だ。エゴノキの実は毒なので食べてはいけない、ということは知っている。果皮に含んでいるサポニンが消化管や胃壁を損傷するそうだ。

植物の根、葉、茎、実などに含まれるサポニンは”毒にも薬”にもなり、その性質は植物の種類によって異なるらしい。例えば、高麗人参、桔梗、アマチャズルなどのサポニンは、コレステロール除去、肥満予防、悪玉コレステロールの低減、血流改善、肝機能や免疫力の向上などの効能があり、漢方薬やサプリメントの貴重な原材料とされている。

一方、エゴノキのエゴサポニンはそのような効能はないようで、潰した果汁を川に流してアユやウナギなどを獲る”毒流し漁”に使われたという”毒”の面の方がよく知られている。その毒流し漁も、1951年施行された水産資源保護法で禁止されたので、”エゴノキの実を潰してウナギを獲って遊んだ”などという思い出を持つのは今では後期高齢者だけだろう。
ということで、今年豊作の我が家のエゴノキの実は、ヤマガラが冬越しの餌とする以外に使い道はなさそうだ。