2016/11/23

雪吊り


近くの殿ヶ谷戸庭園で行われた雪吊り設置の実演見学会へ。

と言ってもわが家の庭に雪吊りをするような庭木があるわけではない。ミツバチ巣箱の防寒を稲わらの菰巻きにしてから5年経ったが、もうワンステップ美的に向上させたいと常々考えていた。雪吊りや松の菰巻きから何かのヒントを得られるのでは、というのが今日の実演会に参加した主な理由だ。

厚い雲に覆われ時折小雨もパラつく肌寒い一日。こんな日に庭での外作業を見学に来るような物好きはそんなにいないだろうと思いながら現場に出向いたが、定員30人を超すほどの盛況。

庭師の作業を見物しながら、同時に、鋳物竹割器で竹割りを体験をしたり、吊り紐を結ぶ "うのくび結び" を教わったりと、時折ハンズオンも加えての見学会はそれなりに楽しめた。機能だけでなく、結び目一つの"美"にもこだわる日本の職人技、そしてそのセンスの良さには心底感心する。


上写真が完成後の姿。帆柱の頂部に飾りとして取りつけるワラボッチを応用すれば、ミツバチ巣箱の屋根の雨よけ・防寒に応用できるのではと、構造や編み方をつぶさに観察したがまだ具体的な設計図を描けるまでには至っていない。

2016/11/22

秋深し


ひさしぶりの神代植物公園。東京でも秋が深まったことを告げるメタセコイヤとラクウショウの黄葉。

2016/11/19

ネズミの骨拾い


麻布大学で ”フクロウの食性分析" 作業。会場は同大「いのちの博物館」。

八ヶ岳自然クラブでは、これまでフクロウが営巣した巣箱の残留物を麻布大学動物応用科学科野生動物学研究室に研究資材として提供してきた。その分析作業に今年から八ヶ岳自然クラブ会員の有志も加わらせてもらうことになった。

具体的な作業内容は、フクロウ巣箱に残されていた残存物から小骨をピンセットで拾い出し、それをネズミ、ヒミズ、モグラ、カエル、野鳥、. . . などとパレットに分別していくこと。

時折作業を中断して行われる高槻世紀先生のミニ講義も、スケッチをまじえたやさしい解説で、作業開始前には全く無知だった自分でさえ、作業を終える頃には「これはネズミの下顎骨、こちらは寛骨、これは脛骨で別名バイオリンの弓、…」などといっぱしのウンチクを語れるまでに成長した。

若い学生さんたちとの共同作業や講義は、何十年ぶりかに学生に返ったかの気分で、弛緩した脳みそをリフレッシュするにはおおいに効果があった。

2016/11/17

八ヶ岳倶楽部のつるしんぼ


すっかり晩秋の風物誌になった感もある八ヶ岳倶楽部の干し柿風景、数日前から倶楽部のテラスレストランにお目見えした。

そして、ここ数日は快晴の青空と肌を刺すような冷たい北風。「ああ、へえ北風が出て、お天気がつづきそうだからつるしんぼをむくかな」。稲村半四郎氏のお母さんの教えどおりのタイミングだ。

2016/11/11

銀杏(ギンナン)


かっては街路樹の花形だった公孫樹(いちょう)の木だが、果肉が放つ強烈な匂いが嫌われて新たに植えられることがすっかり減ったばかりか、実をつける雌木は切り倒されてしまうという受難の時代があった。

そのせいもあって東京近郊の公園や街路樹で公孫樹の雌木を見かけることはまれになり、東京で銀杏を拾うのはそうたやすいことではなくなってしまった。目をつけておいた雌木も、朝寝坊をして出かけたのでは、踏み潰された臭い果肉だけが残されて、かんじんの種子の方は姿を消している。

ところが八ヶ岳南麓周辺では公孫樹の雌木はまだかなり目につき、果実もその独特の匂いを発しながらいつまでも地上に散らばったままになっている。ネット入りの銀杏がスーパーで売られていることから察すると、決っして地元の人が銀杏を食べないというわけではなく、ただ単に自分で苦労して拾い集めるほどの暇人は少ない、ということなのだろう。

数日前に拾い集め、ビニール袋に密封して庭の片隅に置いてあった銀杏の果肉が大分腐敗してきたようなので、今日は水洗いし種子を秋の陽光に干した。お正月の茶碗蒸し用としては十分な量が収穫できた。

2016/11/10

カラマツ黄葉の名勝

「今年は紅葉がイマイチですね」。この秋前半の挨拶言葉だったが、後半の寒気がいつも通りの秋の色にしてくれたように思う。
以下が私版八ヶ岳南麓カラマツ黄葉名勝地。

東沢渓谷の赤い橋
赤岳を背負って映えるカラマツ黄葉。すでに散ってしまった広葉樹林の灰白色とカラマツ林の黄色の対比が美しい。
平沢峠
太平洋と日本海の分水嶺であり、ナウマン博士がフォッサマグナを発想したことで有名な峠。そこから眺める八ヶ岳東麓のカラマツ林の風景は四季折々見ごたえがある。
大泉駅上の防火帯
ほぼ南北に走る防火帯に日差しが入り込む正午前後が見頃。天空にそびえる富士山が見えるか見えないかでイメージはずいぶん違ってくる。
小荒間上の県営牧場
この場所の見頃は夕暮れ時。5分〜10分間の短時間だが、夕焼けがカラマツの黄葉を艶やかに彩り、夕焼けに染まる富士山と相まって "絵葉書"になる。

2016/11/09

功罪相半


今の場所に山荘を建てた理由の大きな一つが富士山や南アルプスが一望できる景観だった。その山並みも周りの木々が育つに従いすっかり姿を消し寂しく思っていたが、最近になってその一部が蘇った。

隣接する別荘の新オーナーが敷地内の赤松の大半を切り払ってくれたお陰だ。八ヶ岳南麓を襲った2年前の大雪で積雪に弱いことを証明した赤松大木は近年伐採される運命にある。周辺樹木の伐採は、リスを来なくしたり、鳳凰三山や北岳を蘇らせてくれたりと功罪相半ばする。

2016/11/08

須玉の海岸寺


石仏の百体観音で有名な須玉の海岸寺。久しぶりの参拝だったが、今日改めて気づいたのが木彫りの仏像やお地蔵さんの印象深い表情。夕暮れの光線の具合もあってか、なんとも穏やかで静かなお顔だった。

追記:
海岸寺付近の標高は1000mを超える。そんな高度でも、そして既に晩秋に入ったこの時期にも、道路脇にはセンダングサがまだ花をつけ、その花の中に数匹のニホンミツバチを見つけることができた。

2016/11/07

ミツバチ巣箱の菰巻き

やや遅くなったが今日はミツバチ巣箱の菰巻き。菰はここ数年で編んだものが随分と貯まったので、陽光で虫干し、後は巣箱に巻着付けるだけなので手間はかからない。

以前使用していたスタイロフォームより断熱効果は低いかもしれないが、除湿・換気を考慮するとミツバチ巣箱の防寒素材としては稲藁の方が優れているように思う。寒気が厳しくなってきたら菰巻きの外側をタール紙で覆って断熱性をもう一段高める。

2016/11/04

メジロに先をこされた

たった3個しか実をつけなかった今年の庭の柿の木。食べごろになるのをいまかいまかと待っていたのに、ちょっと留守にし帰宅してみるとメジロが2個を先に食べてしまっていた。