2021/07/30

アサギマダラ


庭にヒヨドリバナやタムラソウが咲き始めると、待っていたかのようにアサギマダラが姿を現す。秋には九州、沖縄、あるいは遠く台湾まで渡ると言われるアサギマダラ、その飛行経路を調査するためのマーキング調査はよく知られている。

マーキングされたアサギマダラに出会えないかと、ここ数年、姿を見かけると丹念にチェックしているが、残念ながらまだそのチャンスに恵まれていない。

2021/07/29

クロスズメバチ (Vespula flaviceps)


今年も庭にクロスズメバチ(地蜂 ジバチ)の巣穴ができた。場所を変えながら毎年庭のどこかに巣を造る。

クロスズメバチは、地元ではヘボ、スガレなどとも呼ばれ、信州人はその幼虫の蜂の子を”最高に美味”とのたまう。シーズンになると地元の道の駅などでかなり高価な値段で売られているところを見るとあながち嘘ではないだろうが、馴染みのない者にとっては今ひとつ同調し難いところもある。ましてや”地蜂せんべい”までになるとかなり引いてしまう。

秋になると、蜂の子を手に入れるため初老の男達が少年のように林の中を走り回る。ヘボ追い、スガレ追いなどと呼ばれ、JA長野のウェブサイトには”ヘボ追いは信州男児の通過儀礼”とまで書かれている。

物静かなイメージの信州人が、”蜂の子”や”すがれ追い”のことになると俄然熱っぽくなるのはなぜだろうか?

2021/07/27

リンネソウの環境改善

 先日のリンネソウ自生地で学んだことをベースに、ロックガーデンのリンネソウ周辺に少し手を入れた。といっても、数個の岩を配置し、苔を貼り、エリカの木で直射日光を少し遮るようにした程度のこと。

構想としては、リンネソウの場所にタカネスギカズラを混植し、その周りをクロマメノキかガンコウランで囲みたい。ただ、これらの苗木を扱っている園芸店はそう多くなく、適当な苗木を入手するまでは少々時間がかかりそうだ。

2021/07/26

夕焼け空

東京ではなかなかお目にかかれない燃えるような夕焼け空。日本列島に接近中の台風8号の影響?

公家ゼミ?

雑木林を散策していて見かけた羽化直後のセミ(左)。エゾゼミと思う。この時期、エゾゼミは山荘敷地内でも時々目にする体調6cm以上もある大きなセミ(右)時事ドットコムには . . .

. . . 主に東北北海道地方に生息し、関東では希少な存在。涼しい場所を好み、セレブの住む避暑地の軽井沢などでしか見られないので見つけるのが難しくセミマニアの間では「公家」と呼ばれることもある . . .

 . . . と書かれている。”軽井沢”=”公家”の連想がいまひとつピンとこないが。

2021/07/25

今日の野草

いま庭で目立っている野草は、チダケサシ(Astilbe microphylla)とシモツケソウ(Filipendula multijuga)と . . . 

カワラナデシコ(Dianthus superbus L. var. longicalycinus)。
夏の花畑はピンクの花が多い。



2021/07/23

久しぶりのガマガエル

久しぶりにガマガエル(ニホンヒキガエル Bufo japonicus)と対面した。ずいぶん以前から山荘に住み着いていて夏になると顔を出す。

  • 去年と同じ個体なのだろうか?
  • ガマガエルの寿命は何年ぐらいだろうか?
  • 周辺には小川や水源の全くないのにどこにおたまじゃくしを産んでいるのだろうか?
  • 時には地中1mほどの深さまで凍結する地でどのように越冬しているのだろうか?

 . . . などなど、いろいろと疑問を持たせてくれるガマガエルだ。

バードバスの来客

ふだんはあんなに鳴き声や姿を見聞きするホオジロ(Emberiza cioides)だがこれまで一度も水飲み場に姿を見せないので気になっていた。が、今日初めて2羽で水浴に。バシャバシャと大きな音をたてかなり荒っぽい入浴スタイルだ。


そしてイカル(Eophona personata)も。冬場には時々バードフィーダで見かけるが、この時期はたまに鳴き声を聴くだけで姿を見ることは滅多にない。


水場近くの梢に止まって他の野鳥の水浴を眺めているのがコゲラ(Dendrocopos kizuki 英名:Japanese Pygmy Woodpecker)。時折舞い降りて水面をしげしげと見てはいるがまだ水を飲んだり、水の中に入って水浴びをする姿は見たことがない。臆病者なのか、それともカナヅチなのか?

午後遅めにみえた客。サメビタキ(Muscicapa sibirica)と思うが頻繁に見かける鳥ではないので確信はない。


それにしても水場がこんなにいろいろな野鳥を呼んでくれるとは思いもしなかった。この地域の野鳥はよほど水に不足していたに違いない。

2021/07/21

リンネソウの自生地再訪

ロックガーデンのリンネソウ(Linnaea borealis)がランナー(走出枝)を四方八方に伸ばしてきた。遠く北海道から仕入れた貴重な5株、できることなら少しでも株数を増やしたい。

解説書を読むと、”リネンソウは種子の結実率が低く地下茎で個体群を増やしていくことが多い”とある。

ということは、素人が種子や挿木で増やすのは難しそうで、株分けができるほどに今の株を大きく育てられるかどうかにかかっていそうな気がする。

そこで、リンネソウの生育環境を確認したいと、以前リンネソウを見た湯の丸高原を再度訪れることにした。”花期はもう過ぎたのでは”と一抹の不安を抱いての訪問だったが、案に相違しまだ蕾も残す最高の見ごろのリンネソウに出会うことができた。 (下写真)


リンネソウが生えているのは、ハクサンシャクナゲ(Rhododendron brachycarpum)やコメツガ(Tsuba diversifolia)の樹で囲まれた大岩の上。太陽光は常緑樹で遮られ、遮光レベルは”半日陰”というより”木漏れ日が差し込む”程度。土壌は常時湿っていそうな場所だ。

大石には腐葉土が積り、その腐葉土の上には苔がビッシリと生えている。苔の中でリンネソウと混生しているのはガンコウラン、タカネスギカズラ、クロマメノキなどの灌木類や、ツマトリソウ、イチヤクソウ、マイヅルソウなど草本類の日陰〜半日陰を好む高山植物だった。

2箇所の自生地(下写真)の観察を終えて、なんとなくリネンソウの好む生育環境が体感できたような気がする。ロックガーデンのリンネソウ周辺はかなり手を加えて改善する余地がありそうだ。

2021/07/20

フシグロセンノウ

フシグロセンノウ(Lychnis miqueliana Rohrb.)が開花。これからしばらくは庭のあちこちで咲き出すはずだ。独特の朱色が美しく庭の花形選手の一つ。

2021/07/16

猛暑で大盛況

この1週間、列島の各地にゲリラ豪雨をもたらした梅雨前線が去ったと思ったら一気に夏の猛暑になった。大泉測候所(標高867m)の今日の最高気温は29.8度。

と言うことで今日の野鳥の水飲み場は朝から大盛況。シジュウカラ、コガラ、ヤマガラ、カワラヒワ、メジロ、ジョウビタキ、コゲラ、クロツグミと入れ替わり立ち替わりと水浴客が訪れた。 

そんな水飲み場の様子をベランダから眺めていると野鳥同士の人間(?)模様が垣間見られて飽きない。


最も頻繁に水場を訪れ、そして最も長湯なのがジョウビタキだ。ジョウビタキはほぼ毎日敷地内の草むらで餌を探している。そんな時のジョウビタキはオスとメスが混在して群れているような気がするが、水場で見かけるジョウビタキは、オスかあるいはメス同士だけ(上写真)しか見かけない。ジョウビタキの世界では混浴という風習はないのだろうか。

個体数の最も多いのがシジュウカラ、ヤマガラ、コガラ、ヒガラ(右写真)などのカラ類。群れで来て、群れてはしゃぐ姿は幼稚園児のプール遊び風だ。
メジロがそのシジュウカラの群れに加わることもあるが、お互いに素知らぬ振りをしてそれぞれ勝手に水浴びに熱中している。 

ところがその組み合わせがシジュウカラとジョウビタキとなると様子が違ってくる。しばらく相手の動きを注視し、そう悪いヤツではなさそうだと言うことを確認してから混浴をスタートする。

もっと孤高を保っている風なのがクロツグミ。クロツグミが水場に姿を表すのは決まって夕方、他の野鳥の水遊び時間が終わってからだ。(そういえばデンマークに生息するクロツグミの近縁種クロウタドリの声を聞いたのもいつも夕方だったような気がする) 
薄暮の中で時間をかけてゆっくりと水を浴び、満足した様子で南西方向へ飛んでいく。隣地の赤松林のどこかに寝ぐらがあるようだ。

野草のタネ蒔き

庭の野草類は、これまでこぼれ種や地下茎で増える(あるいは減る)ままにしていたが、これからは株分けや蒔種(はしゅ)で欲しい花の株数を増やしてみようと決心した。で、手始めに手をつけたのがクリンソウ、シレネブルガリス、ゲンチアナの3種。

ネットで調べると「クリンソウは、乾燥して茶色くなると発芽しにくくなるのでまだ種子が緑色の時に採取する。また冬の寒さを体験しないと発芽しないので翌年の春まで待たずに種子を採ったらすぐにまくようにする」とある。

”緑色”が萼のことを指しているのか、中の種子のことを言っているのかは今一つ不確かだが、とりあえずその中間的な状態 ”萼にはまだ緑色が残り、種子は茶色になり始めている状態” の種を選んで蒔いた。

シレネブルガリスとゲンチアナは定石通り完熟した種を蒔いた。

2021/07/02

バードバスへの雨水引水工事

雨水タンクを設置するまでの中継ぎ対策として、屋根からの雨水を野鳥の水飲み場へ誘引するための簡易水路工事が今日で一段落した。

幸いこの数日間は雨天の日が多く、それも霧雨、小雨、雨、大雨、豪雨、. . . と降り方が目まぐるしく変わり、屋根からの雨水の落下地点、地上での流れ方、U字溝・トンネル溝の水流、土砂・枯葉の詰まり具合などがつぶさに観察できたのは良かった。
これで水場として最低限の水量は確保できそうなので、本来の雨水タンクプロジェクトは、納得のいく構想が固まるまでしばらくの間先送りにする。

池から溢れる水は、多摩川から拾ってきた玉石の斜面を流れ、岩の周囲に小さな湿地ができるようにした。その湿地域には、ヤマワサビ①、サクラソウ②、ニリンソウ③、アズマイチゲ④、ヤマラッキョウ⑤、クリンソウ⑥など、これまで敷地内のあちこちに散らばっていた水を好む植物を集め、池の大岩には"けと土"で何種類かの苔とイワヒバ⑦を張りつけた。