2018/04/23

アオゲラのしわざ


ミツバチの生き甲斐は、”無事冬を越し、翌春分蜂して仲間を増やす”こと。だから養蜂家は飼育している群が無事越冬してくれるよう心をくだく。ところがこの冬は、予期しない事故が起きた。

2013年5月に入居したキュービック巣箱群、この巣箱がすっかり気に入ったようで、住み着いてからこの春で満5年を迎えようとしていた。ところが、その群の巣箱がこの冬アオゲラに襲われた。もちろん中にいたミツバチは、けたたましいドラミングの音に驚き逃げ出し巣箱は空っぽ。寒風の中へ飛び出したミツバチhs全員凍死したに違いない。
この5年間一度も採蜜をしていない群なので、巣箱の中には熟成したハチミツがたっぷり貯まった9枚の巣板が残されていた。

この地でミツバチを飼い始めて10年以上になるが、巣箱をアオゲラに襲われたのは今回が初めての経験だ。野鳥観察ガイドをしているペンションオーナーの知人によると、この冬は八ヶ岳南麓でアオゲラが異常に多かったそうだ。そのためこれまでは見向きもしなかったミツバチ巣箱の中に餌を求めて、ということも考えられなくもないが、被害を受けた巣箱を見る限りは蜜蝋やハチミツを食べようとしたような痕跡はない。単に穴を開ける行為そのことがアオゲラの目的だったのではと感じているが真相はまだ闇の中だ。