それに触発されたせいか、最近はこまめに漬物を作るようになった。数十リットルの漬物容器を使う地元の農家の人から見れば、卓上容器での漬物などはママゴト遊びと笑われそうだが、それでもやっている本人は結構真剣なのだ。
鍋料理などで食べきれなかった野菜を適当にきざみ、上からエバラの浅漬の素を振りかけるだけだから素人の自分でもそれなりの味のものができる。その上、買過ぎた生野菜を腐らせることがほとんどなくなったのも大いに助かる。
今回は、一週間後にみえる客人と飲む酒のさかな用にと大根、ニンジン、キュウリなどを漬けてみた。(角容器)
レシピは以前地元の蜂友HW氏に教わった地元婦人会創作の「野沢菜の変わり漬け」を転用。ビミサンとラッキョウ酢を等分に合わせ、それに赤唐辛子を加える。独自な工夫として生姜の薄切りと乾燥山椒果皮も加えたが、後から考えるとどちらか一方だけにした方が良かったのかも知れない。
ちなみにビミサンは山梨県下では超有名なダシつゆ。甲府の老舗醸造会社テンヨ武田の製品。ナショナルブランド製品とは一味違う味で県外にも結構ファンが多いらしい。毎年ミツバチの分蜂見学に見える鹿児島在住のIZ氏夫妻も、毎回ダース単位のビミサンを車のトランクに積んで九州へ帰る。IZ夫人の造るビミサン漬けが近所ですっかり評判になり、年々漬ける量を増やさなければならなくなったのだそうだ。