英国チャンドラー氏が推奨する上桟式巣箱 (TBH=Top Bar Hive)を製作。
ニホンミツバチ向けに修正した箇所:
1) 巣箱サイズ (写真①)
チャンドラー氏のマニュアルには、間口36インチ(=914mm)と48インチ(=1219mm)の二つのサイズの巣箱が紹介されている。今回製作したのは900mm。
一群の蜂数が、3万〜数万匹のセイヨウミツバチに比べ、数千〜2万匹位と言われるニホンミツバチ用巣箱では900mm か、それ以下で十分という気がする。
スタートは、トップバー5〜6本にし、蜂群の増勢に合わせて間仕切り板を移動し、トップバーを追加する。
内径寸法 = 900 x 300 x 300mm、板厚 = 20mm
2) 巣門サイズを25mmから15mmに (写真②)
小さいニホンミツバチには、セイヨウミツバチ程の大きさは必要ない。その上、オオスズメバチの襲撃を考えると、巣門は必要最小限の大きさで良い、との判断。
事前テストとして、丸太巣箱に15mmサイズ巣門を開け、巣内に餌を置いて蜂の出入りを観察してみたが、この大きさで支障ない様子だった。
同時に、巣穴を5個に。通常は両サイドの穴を丸棒栓で閉じ3個穴で使用し、蜂群が大きくなったり、夏場換気が必要な時には栓を抜いて五穴でも使用できるようにした。
巣門下に付けた止まり木は不要かもしれない。すぐに取外しできるように仮止めに。
3) トップバーを35mmから30mmに (写真③)
チャンドラー式では35mm幅のバーを密着させて使用。今回は、[30mm幅のバー + 5mm幅の隙間]に。隙間を置いた方がバーに沿って巣板を作ってくれるのでは、という期待からだが実際にやってみないと分からない。バーの幅、隙間の空間は今後の最重要研究課題。
巣板の密着強度が高まるのではとの期待から、トップバーの巣板誘導溝を2段彫込みにした。
4) 巣クズ掃除用の引出し式底板 (写真④)
チャンドラー式では巣箱底にネットを張り、巣クズが地面に落ちるようにしている。(冬期間は板で覆うようだが。) 興味ある方法だが、冬期間の寒さが厳しいこの地での環境を考え出来るだけ密封性を高めるため、固定底板と引出し式巣クズ掃除板の組み合わせに変更した。