2010/01/10

Sustainable Beekeeping (持続可能な養蜂)

玉川大学ミツバチ科学研究センター主催の第32回ミツバチ科学研究会へ。

メインイベントは英国 Nichola Bradbear博士(Bees for Development代表)による「Sustainable beekeeping」の特別講演。

その講演で博士は「持続可能な養蜂」のあり方を環境、遺伝子、飼育方法の3つの切り口から提唱した。
  1. 草木など、周辺の生態系の生物多様性を高めること。
  2. その地で在来のミツバチを飼育し、むやみに外から導入しない。
  3. 人間の手出しを控え、できるだけミツバチの意にまかせた養蜂を心がける。
そのことが、「健康で強い遺伝子を持つミツバチを育て、持続可能な養蜂につながる」との博士の主張だった。

3番目のテーマに関連してはトップ・バー巣箱(Top Bar Hive、上桟式巣箱)についても触れた。「まだ学術的に検証されてはいないが、TBHで飼育するミツバチは病気やダニに強いという話は自分も養蜂家から聞く」 とのこと。TBHについては、総合討論でも質疑があり、会議後の懇親会のテーブルでもかなり話題になった。

TBH巣箱の布教者チャンドラーおじさんのホームページも、去年の春にはたった2人だけだった日本からのアクセス者数が、今では172人にまでに増えている。(1/10現在)

注記:
1) 演題の正式名称は “Sustainable beekeeping - best for bees and biodiversity” (ミツバチと生物多様性に最適な手段としての持続可能な養蜂)
2) 写真はBradbear博士の講演で示されたスライドをカメラ撮影したもの。