2010/01/12

スロベニアの巣箱



今年の秋、Apimedica and Apiquality 2010 がスロベニアで開催される。スロバニアは、自分にミツバチにのめり込むきっかけを作ってくれた地。

オーストリア・アルプスへのトレッキング旅行の下調べをしていて、スロベニアではソバの栽培が行われ、ミツバチの飼育も盛んだということを知った。特に独特なミツバチ小屋におおいに興味を惹かれた。

一見すると物置小屋の壁にたくさんの引出しが埋め込まれている。その引き出しがそれぞれのコロニーごとの巣箱という団地風集合住宅で、この地方では昔から使用されている伝統的巣箱の形式らしい。(写真上)

引出しの前壁には、巣箱ごとに楽しい絵が描かれている。(写真中)
絵のモチーフは、民話や宗教的なものを題材にしているが、風刺とユーモラスが効いた楽しい絵も多い。(写真下) 

かって日本の一部地方で見られたという巣箱に榊(サカキ)を飾ると同じように、ミツバチに対する敬意の念が伺われて興味深い*注1

“ニホンミツバチをスロベニア式巣箱で飼ってみたい”. . . という妄想に取り付かれたのが数年前の話。そして始めたニホンミツバチの飼育だが、スロベニア巣箱での飼育まで到達するのはまだまだ道遠し、という感じだ。にもかかわらず、学会参加を口実にスロベニアを再訪し、数週間農家に住み込んで養蜂作業の見倣いをしようか . . . と、新たな妄想が頭をもたげつつある。

(注1) 参考資料:「自然と文化 第67号(ニホンミツバチの文化誌)」”ワバチは「盛り」のシンボル” - 日本財団電子図館