2010/11/30

続_「海の男の艦隊料理」


NHKドマラ「坂の上の雲(第2部)」が12月5日から始まる。

その前宣伝として、第一部の再放送が11月20日からスタートした。その中に、海軍大学校でカレーライスに舌鼓を打つ士官生の場面があった。

海軍カレーは、明治時代、大日本帝国海軍がイギリス艦隊から学んだシチューを、日本人好みの味にしたものらしい。当時の海軍では「脚気」での病死が多く、その対策として軍医の発案から生まれた“健康食品”だったそうだ。

横須賀市では、海軍カレーのレシピを復元し、“カレーの街よこすか”で誘客キャンペーンを展開している。定期的に“海軍めし食事会”を催している海軍めし愛好会などというグループもあるようだ。
「海の男の艦隊料理」が、“コレクター本”として滅相な値段が付く理由の一端がここらにもあるのだろう。

“洋風”志向の海軍は、陸軍に比べ全ての面で贅沢で食事もその例外でなかったようだ。陸軍の料理本は滅多に見つからないが、海軍料理に関する本は「海軍主計兵調理術教科書」 以外にも、「海軍割烹術参考書」(明治41年) 、「海軍五等主厨房業教科書」」(大正7年)、「海軍主計二等兵調理術教科書」(昭和19年)、. . . など数多い。

高菜も順調に乾燥してきているので、そろそろ古本を探しに神田古書店街へ出向こうと思う。できればその時には横須賀まで足を延ばして海軍カレーを味わって来ようか、などとも考え始めている。

(注記)
“よこすか海軍カレー”は、「海軍割烹術参考書」に記載されたレシピをもとに作られているとのこと。なお、写真はNHKの「坂の上の雲 公式ウェブサイト」から拝借した。