最初は誰もがそのホットさにたじろぐ。
そして、"一度体験したからもういいや"と店を後にする。
しばらくするとあの辛さが懐かしく感じまた足を向ける。
そんなことを何度か回を重ねているうちにその刺激の虜になってしまう。
しばらくするとあの辛さが懐かしく感じまた足を向ける。
そんなことを何度か回を重ねているうちにその刺激の虜になってしまう。
. . . いうのが、ご馳走してくれたシンガポールでの在住歴が長い案内人の解説。
確かにすごい。"ためしてガッテン"の「美味しい感を増幅させる」などという生易しいレベルの話ではない。粉山椒と、粒のまままの実山椒の両方がタップリ混ぜ込まれた「麻味」は、最初の一口で舌が痺れ、二口目で口全体が麻痺する。薬味や隠し味ではなくそれ自体が味付けの主役だ。強烈な刺激はアク抜きなどの前処理はしていないに違いない。
中華人にとってはこの「麻」こそが旨辛味の本質なのだそうだ。これまで自信を持っていた自分の"ホット"舌はもっぱら「辣」に対してで、「麻」にはからしき軟弱であったことを認識させられた。そして、実山椒にはこんな利用方法もあったのかと目を開かされた。