2016/05/30

草屋根養蜂


この春、八ヶ岳倶楽部の森で始まった「草屋根」養蜂は、自分の知る限りでは日本で初めての試みではないかと思う。

都市型養蜂(Urban beekeeping)の一つの形として、ビルの屋上で行う屋上養蜂(roof-top beekeeping)は日本でもここ数年ですっかりお馴染みになった。が、草屋根養蜂(sod-roof beekeeping)となるとかなり珍しい。海外でも同様のようで、ネットで画像検索しても、屋上養蜂は数多くあっても草屋根養蜂の画像は見つからない。

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近年、省エネの観点から "屋上緑化" が話題になるが、屋根に草を植え込むのはスカンディナビア諸国ではバイキング時代以前からの長い歴史を持つ伝統的住宅様式だ。(image source: inhabitat )

以前デンマークに住んでいた頃、山羊やウサギが草屋根に放たれている光景に出くわすことはたまにあったが、ミツバチ巣箱が設置されているのを見た記憶はない。(image source: web urbanist)


八ヶ岳倶楽部の草屋根は園芸家の柳生真吾氏の作庭で巣箱も本人の手造り。真吾氏はニホンミツバチに手を染めた当初から巣箱を草屋根に設置するという構想を持っていたが実行しないまま昨春他界された。今回の草屋根養蜂は、彼の志を受け継いだ弟の柳生宗介氏の手で実現したもの。
八ヶ岳倶楽部の草屋根養蜂が今後どの様に展開していくのか、おおいに興味が湧く。