2008/08/05

フィンランド製薪割り斧

薪割りに関して最近新たな知見があった。以下がそのメモ書き。

 
薪割りでは “最初の一斧は丸太の中心線に向けて垂直に振り下ろすこと”。これこそが薪割りの極意とこれまで信じきってきた。









今年入手した原木は径15〜45cm位とかなり太い。樹種はナラ、ユーカリ、サクラ。堅い木質で火持ちが良く薪材としては最高だが割るのが一苦労だ。径15cmくらいまではなんとか割れるがそれ以上の太さになるとマサカリが弾き返され全く刃がたたない。電動薪割り機を導入するのには抵抗感がある。






インターネットで情報を集めていると面白い製品が目に留まった。フィンランド製のまか不思議な形をしたマサカリ"Leveraxe"。プロモーションビデオを見ると大きな丸太が面白いように割れている。製品説明やビデオ映像から推測すると秘密はこの風変わりなデザインにあるようだ。

1) 打ち下ろした刃先が木面に触れるとアンバランスな重量構成のマサカリ本体が遠心力で右に倒れる。
2) その横倒れ運動が刃先端を左側へ押し出す。
3) 刃先の角度・形状が “テコの原理”を生み出し刃先の力が最大になる。
4) その力が木を外側に剥ぎ取るように割っていく。
. . . ということのようだ。フィンランド人らしい発想と感心する。

大いに買気をそそられるが価格は6万2千円。長坂J-マートで割った薪束が100束以上買える金額ではちょっと考えてしまう。

そこで . . . アイデアの一部を拝借してみることにした。
ポイントは、「薪は割るのでなく剥ぐもの」と自分の意識を変えること。
具体的には;
1) マサカリは真芯ではなく丸太の端に向けて打ち下ろす。
2) 打ち下ろした瞬間、マサカリを丸太中心方向に傾ける意識を持つ。
3) 薪の厚さ幅で丸太の外側から徐々に中心へとタマネギを剥く要領でこの作業を繰り返していく。

この方法であれば丸太の太さは関係なくなってくる。アイデアをくれたヘイキ・カルナ(Heikki Kärnä)氏に感謝。これで当面の問題は解消できたので氏の開発した薪割り斧の購入はしばらくはお預けだ。