諏訪湖の大鷲グル、白樺峠のワシタカの渡り、大門ダムのオシドリの群れ、そしてフクロウの巣立ちの一瞬をもう一段シャープなズームアップ画像で撮影したい。でも重いバズーカレンズを担ぐファイトはない、というのがこのカメラを選んだ理由。
試し撮りにと上空を通過する航空機を撮影してみたが、高度6000〜8000mを飛ぶ機影の航空会社マークまではっきり識別できる。確かにこれまでの光学18倍コンデジとは違いそうだ。
(左から、Polar貨物、JAL、大韓航空、ANA、東京消防庁“はくちょう"号。)
初めて手にしたコンパクト・デジタルカメラはソニーのMVC-FD7だった。10倍ズーム、オートフォーカス、3.5フロッピーディスクの記録媒体は、1997年当時としては“革新的”なスペックで、価格も8万円ほどとかなり高い買物だったように記憶している。以来、数機種のコンデジ歴を経て今回たどり着いたのがPowerShot SX50 HS。この15年間のコンデジの高性能化、多機能化、低価格化には驚くばかりだ。
それ以上に驚かされたのが「flightradar24」なるPCソフト。いま頭上を飛んでいる飛行機の正体を知りたいと手に入れたのだが、世界中の空を飛んでいる航空機情報がリアルタイムで入手できる。その上、機内から見える地上の3D風景まで描き出してくれて値段はたったの300円!
こんなことに驚くのは、我が身にもデジタルデバイド現象が起きつつあることの証なのかもしれない。そんなことを思いながら、ここ数日は暇さえあればiPadのディスプレイを眺めて、自分もその飛行機に乗って旅をしているかのような気分に浸っている。