「
Honeybee Democracy」の日本語訳「ミツバチの会議」が出版された。「
ミツバチの知恵」に続くトーマス・D・シーリー教授の著作。
分蜂時、ミツバチ達は . . .
- 手分けして新居探しに奔走し、
- 見つかった複数の候補物件を比較検討し、
- 公平な討議と検証を重ねながら物件をしだいに絞り込み、
- 最終的に最適結論を導き出す。
この分蜂過程で、どのような作業・行動をとり、仲間内でどのように討議・合議を行って新居の決定に至るのか?
数千匹の働きバチに背番号を付け、蜂球のダンスを観察する人、待ち箱に訪れる探索蜂を記録する人、飛翔する分蜂群をレーダーを担いで追いかける人、. . . と、多くの学生を動員して実験は繰り返されたようだ。
下写真が実験が行われた米国メイン州アップルドア島。強風が吹きすさび、灌木しか生えない洋上の孤島では、ミツバチ達は実験用に設置された待ち箱を選ぶしかない、というのがこの場所が選ばれた理由らしい。
毎年数多くの分蜂を見てはきたが、その分蜂活動の最中にミツバチ達がこんなに慎重な評価と討議を重ねた上で転居先を決めていたとは思いもしなかった。