2019/01/08

冬の都会派ミツバチたち


散歩で通りかかる畑地の片隅に菜の花の畝がある。農家の主人によると、通りがかりの人に花を楽しんでもらおうと、春に収穫した菜花の採り残しの道路脇の畝は花が終わるまではそのままにしているとのことだ。
市内で見かけるミツバチの多くはセイヨウミツバチだが、ここに集っているのはいつもニホンミツバチなのは好ましいが、気になる飛び方の蜂が目につく。

写真を撮ってみると、目視では気づかなかったが翅が折れた個体が少なからずいる。翅の折れ具合は、ダニや病気によるものではなさそうで、晩秋の八ヶ岳高原でよく目にする、終末期を迎えた蝶のほころびた翅によく似ている。

これまでは、”冬でも花蜜や花粉に恵まれている都会派ミツバチはなんて幸せ者だろう”と思っていた。が、翅が折れてもセッセと花粉を集めるミツバチの姿を見ているうちに、そう単純な話ではないのかも知れないと思い始めた。

この時期八ヶ岳高原の高齢ミツバチは巣外へ出ること滅多にない。天気の良い暖かい日に、脱糞のため時折外出する程度で、それ以外は終日温かい巣内で静かな余生を過ごす。

一方、都市のミツバチたちは、翅が朽ちても外へ出かけて花粉を集めている。暖地に棲む女王蜂の産卵力が寒冷地の女王ほど低下しないため、冬場でも蜂児のタンパク源になる花粉の需要が高いせいだろうか?それとも、”生涯現役”とか”働き方改革”と煽られ、のんびりと隠居生活をさせてもらえるような雰囲気が都市に棲むミツバチにはないせいだろうか?