2021/06/09

スムシの天日干し

ニホンミツバチの養蜂で、飼育者が手助けできることがあるとすれば、スムシとスズメバチからの被害を少しばかり軽減させるくらいのことで、ほとんどはミツバチ自身が自分たちで対応するので、人は下手に手出しをしない方が良い、というのが最近の心境だ。

そのスムシ対応も、①シーズン初めの巣箱の煮沸消毒と、②シーズン中の巣クズ掃除が主な作業で、そう大層なことをするわけではない。
その巣クズ掃除、最近はもっぱら”天日干し”方式で行っている。

日差しの強い日を選んで、巣箱底に溜まった巣クズを灰かき棒で掻き出し、熱くなった石の上に置く。石の熱さに耐えられずスムシが大慌てで巣クズの中から顔を出す。

すると周辺の巣穴から次々とアリが集まり、スムシを一匹一匹と巣穴へ運び込む。久しぶりのごちそうに皆興奮気味だ。

時にはヒナのエサ集めに忙しいジョウビタキもやってくる。ただ、これまで見たことのない食材にやや戸惑っている様子で、アリのように喜び勇んで啄んで持って帰るという風ではない。

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これまで、巣箱から掻き出したスムシは焼却炉で燃やしていたが、天日干し方式ではスムシも食物連鎖の一環を担うことになり、最近流行りのSDGsの思想にも沿っているように感じる。