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先日、軽井沢町植物園で見たツルニンジンが八ヶ岳高原にも自生していた。間もなく花は最盛期に入りそうな様子だ。
軽井沢では、ツルニンジンのすぐ隣にバアソブが植えられていた。花弁のまだら模様が、お婆さんの顔のソバカスに似ていることが名前の由来という。
ということで、バアソブによく似たツルニンジンは、別名ジイソブとも呼ばれそうだ。
花弁の紫色の紋様は、顔のソバカスより高齢になると手の甲などに現れる“老人性紫斑” に見えるが、なぜソバカスに例えたのかは分からない。
釣り鐘の形をした花は、雄しべや雌しべの姿も仔細に観察できる。そういえば、軽井沢町植物園では、キイロスズメバチが背中一杯に花粉を付けてジイソブ、バアソブの花に盛んに出入りしていた。
蛇足:
1) ソブ”は、長野県木曽地方の方言でソバカスのこと。(「野に咲く花」(山渓ハンディ図鑑、山と渓谷社刊)2) 学研のフィールドベスト図鑑「日本の野草」では、ジイソブは秋、バアソブは夏の花として分類されている。