今日、山荘に運ばれてきたのはKT式待ち箱9基。*(注) 軽井沢在住のTN氏が、永年の経験をベースに開発した待ち箱で、分蜂群捕獲巣箱としてのその高い性能は、八ヶ岳南麓の分蜂群捕獲戦線でも既に実証されている。
車から巣箱を下ろし、庭先に並べていると早速我家のミツバチ達が寄って来て巣門を出入りしている(埋込写真)。もちろん彼女達は新居を探している偵察蜂ではないが、KT式待ち箱に興味しんしんなのだ。KT式待ち箱にはミツバチを魅了する何かがあるのだろう。
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実はこの冬Warre Beekeepingをニホンミツバチで実践するための巣箱を製作しようと関連情報を集めていて、海外養蜂家の間に巣箱多角化への動きがあることを知ったばかりだった。
多角派の主張は単純明快。
- ラングストロース氏の"近代養蜂"なるものが誕生して、ミツバチは四角い箱に押し込められることになった。
- でも、それは3000万年に渡るミツバチの長い歴史の中で100年少々のほんの一瞬の出来事に過ぎない。なのに現代の蜂飼い達は、ミツバチは四角い箱に住むものと信じて疑いもしない。
- 野生のミツバチの巣は球体に近い。そして、自然界のミツバチの多くが樹洞などの丸筒空間に巣を作ることは衆知の事実。とは言え丸太樹洞の入手は現実的には難しい。だから出来るだけそれに近い多角形巣箱を。
表面対容積比、換気・対流機能、スムシ軽減など、丸筒巣箱(シリンダーハイブ)の優位性について、科学的に論証しようとする試みもあるようだ。
それにしても、フランスで、イギリスで、ドイツで、アメリカで、. . . そして日本の信州の地で、同じような発想を持つ蜂飼い人が同時並行的に生まれているのが面白い。