2014/10/06

台風一過の多摩川


“大型で強い”台風18号は午前中に首都圏を通過し午後は一転秋の青空に。散歩がてら多摩川の様子を見に行くと、水かさは河川敷や中洲を覆い隠すほどまでに増え、白波を立てながら濁流が勢いよく流れていた。よく見ると、多摩川をまたぐ送電線になにやら気になるシルエットが。

カメラでズームアップしてみるとカワウ(川鵜)の集団。青空をバックに並んでいる光景が楽譜のようだ。

急流でいつもの浅瀬や堰に舞い下りることができず、送電線に止まって羽繕いをしながら流れが弱まるのを待っているらしい。写真に写し込まれているだけでも464羽いる。

二ヶ領上河原堰上空の高圧線だけでもこれだけいるということは、多摩川全域ではどれほどの数のカワウが生息しているのだろうか?「鮎を食い尽す」と多摩川の漁師が毛嫌いするのも分かるような気がする。

そして、今回の台風では人間社会でも全国の避難指示対象者は約5万3千人、避難勧告にいたっては約215万人にも上ったそうだ。
2013年の伊豆大島の土石流災害以降、今年の広島と御嶽山での大事故でもとかく避難警報の出し方が話題になった。台風18号に対しては人もカワウもかなり慎重に対処したようだ。