2009/05/03

ミツバチ無届け飼育で書類送検


“こんなの知ってました?” と送られてきた「ミツバチ無届飼育容疑で書類送検」の新聞記事。朝日、読売、産経などの主要紙をはじめ多くの新聞で報道されたようだ。

「養ほう振興法」の目的は、“他県から入って来る移動養蜂業者と、地元業者間での蜜源獲得をめぐるトラブルを避けるため”のもの。この国が定めた法律に基づき、各都道府県が条例を定めており、その目的条文はほとんどは . . .
“ 県の区域内におけるみつばちの転飼について規制することにより、みつばちの群の配置の適正化を図ることを目的とする。”
(注) 転飼 = 他府県をまたいで移動しながら行う移動養蜂のこと。
. . . となっている。 大阪府条例のように、みつばちによる危害を防止”などと追加し、法の適用も業者以外の個人にまで広げ、ましてやその違反容疑で書類送検などというのは聞いたことがない。

直ぐに頭に浮かんだのが2ヶ月ほど前に読んだ米国のニュース。
ニューヨーク市でも、市内での養蜂を禁止した条例があるらしい。ただ、ニューヨークの養蜂禁止は、食品衛生の観点から設けられたもの。そして、これまで “見て見ぬ振り”(="don't ask, don't tell" sort of way) での運用がされてきたと聞く。そして、その条例も来春には改訂される方向で動いているようだ。

そんな中での今回の事件報道。“ミツバチ = ホットな話題” とマスコミが飛びついたのは分からなくもない。でも、全紙が大阪府警のプレスリリースの丸写し。違った視点からこの事件を見る記者が一人もいなかったのはなんとも情けない。