2017/07/20

スイスの蜜源植物_フウロソウ

「スイス旅行まとめ - 蜜源植物」

フウロソウの仲間 (Geranium Sylvaticum / Geraniaceae)
写真:2017/6/22 Col de Balme〜Charamillon 標高2000m付近

写真を眺めていて気付いたが、フウロソウへ訪花しているのはスイスの在来種ブラック・ビーではなかったかと思う。

氷河期の時代からスイスの自然界に生息してきた"スイス・ブラック・ビー" (Swiss black bee)、ハチミツ生産量で商業用養蜂種に劣ることから、近代養蜂の普及とともに忘れ去られ一時は絶滅の危機に瀕していたようだ。

近年、そのブラック・ビーを再評価する機運が高まり、ブラック・ビー保護運動は、スイスだけでなくヨーロッパ各国で起きている。冬の寒さに強い耐寒性、伝染病への強い抵抗力など、ブラック・ビーの生態特性が再評価されているだけでなく、効率性、生産性一辺倒の近代養蜂への反発が運動の背景にあるように感じる。日本ミツバチの歴史と酷似しているようで興味深い。


注記:
ブラック・ビー”は、英国、北欧、中欧、ヨーロッパアルプスなどのヨーロッパ各地に生息し、それぞれの国で、 
British black beeGerman dark beeScandinavian black bee 、. . . などと呼ばれているが、全てセイヨウミツバチ(Apis mellifera)の亜種「Apis mellifera millifera」に分類される。
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